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アクセント
<アルカのアクセント> ・音の単位 単語、形態素、長音節、短音節、全モーラ、半モーラ、音素 おおむねこの順序で長い。 ただしnaのように形態素であり単語であるが、全モーラでしかないものもたくさんあるので、一丸には言えない。 アクセントの分析において重要なのは下記の4種。 長音節:CVCC, CVVCなどの長い音節。このうちCVCCをS(syllable)で表記 短音節:CVCからなるもので、Cはφでもよい。H(heavy)で表記 全モーラ:CVからなるもので、Cはφでもよい。a,ma,ka,taなど。M(medium)と表記 半モーラ:Cのみ。s,t,kなど。L(light)と表記 上記4種をアクサン素と呼ぶ。 ・カウント法 アクセントは単語の後ろから数える。 そのため、どんな長い単語があっても、後方のアクサン素のみに注目すればよい。 後ろから三位までのアクサン素をカウントすれば、アクセントの位置が判断できる。 ・アクサン表 後方から三位までのアクサン素を組み合わせた表。 右が一位で、左が三位。 表には見えないものの、三位の左が四位となる。 formula:アクサン素の組み合わせ式 variant:変異。置換基 ●アクサン表 ・第一法則 アクサン表は三位までだが、アクセントが置かれる変域は四位まで。 アクセントの付く位置は下記の通り。若い数字の法則が優先。 1:二位までのSにアクサン 2:二,三位のHにアクサン 3:三位のMにアクサン 4:二位のMにアクサン 5:四位にアクサン つまるところこの法則は「語末から少し離れたところにある最も大きな音節を探す」作業に等しい。 HLMはSMにはなるが、HSにはならない。 同じくMLHはMSにならず、MLMはMHにならない。 また、MMLはMHと捉えなおすこともできる。 そのため、MHの前にL,M,Hのいずれが来るかで、その後の振る舞いが変わる。例えばMMHやHMHが作られる。 ・第二法則 第一法則で篩えないのがHMHとMMH。これを篩うために第二法則が存在する。 末尾のMHがCV VCになるパターンは長音節を作る。main, kainなど。 この中の二重母音の強弱の関係を見ると、mainではa>iになっている。 >の流れのあるものを強音節と呼び、それ以外は弱音節と呼ぶこととする。 強音節は>の流れを持っているので、アクセントを置きやすい。 dainは前の母音が強く後ろの母音が弱いので、dAinにすると全体的に>の流れを持ち、強音節の>の流れに沿うため。 dainは>なのでアクサンを付けやすいが、dianは<なのでアクサンを付けにくく、dIanとなりにくい。 普段はこの差を意識しないが、hardianのような単語になってくると違いが出てくる。 強音節をXとし、弱音節をYとする。 XYを導入すると、HMHは以下の3種に分かれる。 1:HMH:har/dI/gan:HMHの基本法則に基づき、Mにアクサン。armalet, artalesなども同様。 2:HX:har/dAin:Xにはアクサンを付けやすいのだから、Xにアクサン。 3:HY:hAr/dian:Yにはアクサンを付けにくいので、前の音節にアクサンを繰り上げる。iの後ろのaにアクサンを置いたら元も子もない。弱と強に分けた意味がなくなる。 同じようにMMHについて。 アルカではAmalis, Atolas, agEit, kAmian, rIdianのようになるが、これらも篩うことができる。 1:MMH:A/ma/lis, A/to/las:法則どおりM1にアクサン。 2:MX:a/gEit:Xにアクサン。elEinなども同様。 3:MY:kA/mian, rI/dian:前の音節にアクサンを繰り上げる。 ちなみに、amaiはMXではない。Xの定義はCVVCだし、そもそもMMMになってしまう。MMHの仲間ではない。 同じくariaもMYではない。MMMであって、MMHの仲間ではない。 ●第二法則表 ・外国語による例外 例えばルティア語のアクセントは語末にあるため、しばしばルティア語から入った語にはこの法則が適応されない。 あくまでこの法則はアルカ固有の語についてのものにすぎない。 ・意味による例外 kanxionもarxionもHYで、法則からいけばkAnxionやArxionになるはずだが、kanxIonやarxIonのほうが自然である。 これは意味のせいである。カン(父)・シオン(紫苑)、ar(神)・シオン(紫苑)だと脳が思っているため。 もしこれが意味のないレンピオンだったら、lEnpionと発音されることだろう。 ・幻日と例外 例外には幻日では[アクセント]タグが付いている。 anfelixionのように社会的階級によってアクセントを付ける位置が異なることもあり、文化の豊かさを感じる。 ・アプリオリのアクセント体系 アルカのアクセントは音節とモーラで法則を作る。 音節だけで考えるとラテン的になるし、モーラだけで考えると日本的になる。どちらにしてもアルカの音声は篩えない。 しかしこの法則だときちんと篩える。揺れがない。 <幻日と外国語のアクセント> アクセントを仮に大文字で示すと、日本語で着物はkimonOに近いが、英語だとkimOnoのように発音される。 このとき、英和辞典のアクセント欄にはkimonOでなくkimOnoが書かれることとなる。 これは英和辞典が英語の辞書であることからも当然で、英語の辞典は日本語のアクセントまでは保証しない。 幻日にも同様なことが言える。 elyunditeはルティア語から来た単語で、アクセントはelyundIteである。ところが本来のルティア語ではelyunditEである。 ルティア語は拘束アクセントなので元はelyunditEなのだろうということは分かるが、自由アクセントの言語が語源になっている場合は元のアクセントが保証されない点に注意したい。