Sitemap

人工言語アルカ公式サイト
STUDY:はじめてのアルカや概説等

Contents Menu


もどる

回復点

アルカのイントネーションには回復点(sarit)というものがある。日本語の場合、ダウンステップにより文頭は比較的高く、文末にかけて声がだんだん低くなるという現象が起こる。アルカも肺臓気流を使うためダウンステップは起こるが、回復点があるという点で日本語と異なる。この回復点がアルカ独特のイントネーションを作り出している。回復点を学ぶことでアルカのイントネーションを理解することができる。
文頭から文末にかけては通常音が低くなる傾向にあるが、回復点が来ると音の高さが一旦持ち直す。

回復点は例えば動詞+目的語の場合、目的語のアクセントの来る部分に存在する。例えばsiina diltの場合、diltのdiの部分に回復点が来る。同様に、名詞+形容詞の場合は名詞にも形容詞にも回復点が来る。また、格詞の後の格詞目的語にも回復点が来る。
アルカの語順はSVOであり、それを拡張するためには主に格詞句を使う。或いは名詞に形容詞を付け加えたり、副詞を挿入したりといった方法で文を広げていく。この単純な構造と回復点の位置が分かっていれば、回復点に耳を集中させることによって文の構造を聞き取りながら理解することができる。

回復点が随所にあることで、アルカにはダウンステップがあっても文頭と文末の音の高さが日本語程変わらない。言い換えればアルカの音域は狭いということである。この結果、女性は高く可愛らしい声を維持したまま喋り続けることができるし、逆に男性は低く落ち着いた声を維持しながら喋ることができる。
また全体として印象は落ち着いた感じになる。抑揚が少なく落ち着いた印象を与え、大人びた印象を与える。

日本語の場合ダウンステップの結果文末の音が低くなるので、逆に文頭をあらかじめ高く発音しておかないとを音の高さが持たない。人間はある程度までしか低い声が出せないので、自分の声の最低の低さを限界点として、逆に文頭をあらかじめ高く読んでおかなければ、後から声が持たなくなる。ゆえに日本語の場合は文頭が高くなる傾向にある。
アルカの場合回復点があるので、始めから低くても最後まで低いまま維持できる。音の高さが随分違い、抑揚が全体的に少なく音域が狭い。


回復点を大文字で示す
dIvaik e yUli ke kActe im nIansel ka arbazArd.
アルバザードの子供の多くは休みの日に公園へ行く。

・アルカの音階

上記の例文を実際に読んでみて、ピアノを用いて発話の音階を調べてみた。
私の日本語の場合、冒頭の「アルバザード」の「ア」が高いドの音で、「公園へ行く」の「く」が低いドで、ちょうど音域が1オクターブであった。

一方アルカの場合、自然に話したら最初のdivaikのdiの部分がソで、なんと最後のarbazardのzardも同じソだった。
回復点のおかげで全体の音域を狭く保ち、抑揚を抑えてあるのだ。
なお、アルカの全体の音域は、私の場合ファからラの3度程度しかないことが判明した。

これを利用すれば、例えば私の最低音がドだとして、レからスタートしても余裕で最後まで発話することができる。つまり低い声を保ったまま抑揚少なめに話すことができる。
逆に最高音がドなら、シを中心に高い声を維持したまま喋ることもできるので、女の子は高めの可愛い声を維持したまま喋ることができる。
アルカは渋い男性の声を出すのにも、萌える女の子の声を出すのにも適した言語といえる。

・実証

上記の文を音声データにした。

まず日本語で音域狭目に「アルバザードの子供の多くは休みの日に公園へ行く」と述べた。すると文頭がファ#で、文末がドであった。
次に文末の「行く」の「う」の低さを保ったまま同じ文を読もうとするが、カタセシスにより筆者が発声できる最低音域を下回り、途中までしか読めなかった。
ところが再び同じ低さの声でdIvaik e yUli ke kActe im nIansel ka arbazArdを読んでみると、回復点のおかげで最低音を保ちながら文末まで話しきることができた。

このように、アルカは低い声を保ったまま抑揚少なめに話すことができ、落ち着いた印象を与えることができる。
また、狭い音域の中で音の高低を行ったり来たりするため、うねるような流れるような印象を与える。

音声ダウンロード

音域が狭いため、逆に高めの可愛らしい声で話し続けることもできる。
男性が低い落ち着いた声を維持できる一方で、女性は高めの可愛らしい声を維持することができる。
以下に発話例を示す。

音声ダウンロード

Tweet