表音幻字(幻字)
●概要
表音幻字(幻字)は25文字からなる。ただしシュワー(q)を足すと26文字になる。
その他!や?などの約物と呼ばれる記号が付く。約物は音を表す文字ではない。
アトラスには独自のlotteという文字コードがある。それはアトラスのキーボード用に作られた文字コードである。
だが実際には我々は地球でアルカを使うため、qwertyキーボードで幻字を打てないと非常に難儀である。
そこで作られたのが地球でアルカを巧く使うための文字コードで、arkantisという。
arkantisは表音幻字(幻字)と表意幻字(幼字)の2種類がある。本稿は前者を扱う。
注:arkantisは文字コードの名前であって、書体名やフォント名ではない
表音幻字フォントはこちらからダウンロードできる。とりあえずkardinal(tina)は落としておきたい。
地球のキーボードとarkantisの対応表を下記に挙げる。
上の行が小文字で、下の行が大文字である。また、左の列がお手元のキーボードで、右の列がarkantisである。
注:海外の方は日本語のキーボードを使うか、キーボードの設定を日本語にしてスクリーンキーボードをお使いください。
・小文字(シフトキー押さず)
・大文字(シフトキー押す)
●小文字
1:単語の表記に用いる
●大文字
1:外国語の音を示すのに用いる。例えばSはthank youのthの音で、ルティア語などで使われる
2:単語の強調に用いる
●数字
1:数を表すのに用いる
●イントネーション
・イントネーション表
アルカには7種のイントネーションとその亜種が存在する。下記の図を参照のこと。
「8」のような字が「?」に当たる。「r」のような字が「!」に当たる。
sikaはハイフンではなくアンダーバーである。中止の縦棒はシフトキーを押しながら円マークで出せる。
具体的にどんなイントネーションかはこちらの音声を参照のこと。
avelant(死神)を9種のイントネーションで吹きこんである。
表の11種のうち余韻と静寂は音声を変えるわけではなく、場の雰囲気を作る。つまり音の上げ下げではなく、空気感を作る。
...(viint)は「沈黙」や「躊躇い」や「戸惑い」を、--(mil)は「一瞬の間」や「ハッとした息を飲む光景」を示唆する。文末でも文中でも変わらない。
・各イントネーションの意味
-急上昇:意外感、驚き、「そんなわけない!」という思い
-上昇:疑問、確認
-平板:無機質、無感動、無関心、平静、冷静、詠嘆、感動、穏やか、不思議ちゃん。冷たく言うと「ふーん。で?」みたいな印象を与えるので注意。「はーっ、そうなんですかぁ!」みたいな感心した言い方だと詠嘆になる。多用すると不思議ちゃん扱いになり、そういう喋り方の変な子という扱いになる。無関心と詠嘆を区別するために、無関心はsika/kil、詠嘆はsika/temperaとすることがある
-下降:標準的な喋り方。無色透明なニュアンス
-急下降:驚き、怒り、早口など
-中止:驚きなどで途中でハッと声が止まってしまった場合
-昇降:疑念や訝りや嘲りなど。無礼なので多用しない
-意外な驚嘆:意外な驚嘆
-激しい驚嘆:激しい驚嘆
・文中上昇について補足
文中上昇は付加疑問と半疑問に分かれる。
+付加疑問
tu et axma sete,? alis.(合理的でしょ、アリス?)のように、後ろに人名などが続く場合。
+半疑問
see an temat flelzol,? atu e.(そこでバイオリン?とかいうのを耳にしたんですが)のように、付加疑問以外の使い方をする場合。主な用法は以下のとおり。
-台詞の節目ごとに相手に確認を取りたい場合
-自信のなさの現れ
-その名詞に対する疎遠感、聞き慣れない感、嫌悪感など心理的な距離感を指す
-特に上記に当てはまらないのに多用すると不思議ちゃんキャラになる
●約物
-(ハイフン)
1:複合語の区切りが分かりにくいときに区切り文字として使う。koksapnreim→kok-sapn-rein
2:数学ではマイナス記号として使う
3:節や句が語彙化した場合、単語同士を-で繋ぐことがある
4:見出しに使う(5/5)。一番小さい見出し。「・動詞」という見出しがあるとすると、アルカでは"-yuo"となる。
--(ハイフン2つ)
1:milという名で、ダッシュ記号として使う。一瞬の間を表現する
[ ](大カッコ)
1:[i]のように音声表記に使う
;(セミコロン)
1:アトラスの語源欄の中で使う
2:見出しに使う(2/5)。アトラスの語源欄を見れば分かるとおり、区切りの強さはコロンよりセミコロンのほうが大きい。よって見出しとしての大きさもコロンより大きい。
:(コロン)
1:区切り文字に使う
2:見出しに使う(3/5)。
,(カンマ)
1:カンマとして使う
.(ピリオド)
1:ピリオドとして使う
/(スラッシュ)
1:「~と~」を意味する。andに相当。
2:数字の場合、「~と~の比」を意味する。つまり割り算や分数に相当。2/3で三分の二(vi un ta)
{ }(中カッコ)
1:言い換え可能を意味する。an et{tur} vokkaの場合、etでもturでもいいという意味
*(バツ)
1:非文を示す
2:ダメ、良くないということを示す
3:数学では掛け算
4:注釈を示す
+(プラス)
1:足し算
2:見出しに使う(4/5)
_(アンダーバー)
1:「~から~まで」を示す。sm_rd(セルメルからアルディア)
2:sikaのイントネーション
|(縦棒)
1:kilのイントネーション
2:語源欄などの区切り文字
< >(小なり、大なり)
1:数学の大なり小なりに使う。大なりイコールは>=で、小なりイコールは<=
2:見出しに使う(1/5)。一番大きい見出し。<>で囲む
! ? ( ) = % $
1:英語と同じ。文字の形が地球の約物と多少異なっているも場合があるので注意。$はsolt貨幣を示す
"(引用符)
1:台詞や思考内容を括る
2:書名、雑誌名、論文名、タイトル名などを括る。論文名にシングルクォーテーションは使わない
'(シングルクォーテーション)
1:mark t'avelantなど、一部の単語とともに使う
●見出し
<a>
[a]
{a}
+a
-a
以上の順番で大きい順に並ぶ。横に大きい括弧ほど大きな括りになると覚えれば良い。
●約物とarkantis
本来アルカの約物は地球のものとかなり異なっている。
プラスはvのような文字で表すし、大なりの形も異なっている。台詞は引用符でなく、喋り括弧という特殊な文字で括る。
gain以外にもピリオドに当たるものがある。gakonといって、tsunkをふたつ重ねたものである。
このように、アルカの約物は地球のそれと殆ど共通しない。異世界なので当然であろう。
ところで、地球の約物は始めから一通りに決まっていたわけではない。プラスに当たる記号は+以外にもいくつかあった。偶然+が生き残ったに過ぎない。
これについてはアトラスでも同じで、プラスを指す記号はいくつか歴史上作られた。例えばプラスはv記号でも良いし、+でも良い。
ときに、arkantisは地球人がアルカを打つ際に便利なよう作られた文字コードであり、本来異世界には存在しないものである。
従ってarkantisについては我々の利便性を中心に考えればよく、両世界で共通している約物を最優先で採用することができる。
例えば、+記号はどちらの世界でもプラスを意味するので、arkantisでは+記号をプラスとして採用している。
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