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アスペクト論争の流れ

新生アルカのアスペクト論がどのように発展していったかについて、忘れないうちに記述しておく。
ここまでひとつの文法事項に多くの時間とマンパワーを費やしたことはなかったのではないか。

・セレン、夢織春を書き終え、アシェットへ。

・セレン、夢織夏を書き終える
このとき、アシェットから春の感想が上がり、アスペクトを理解していないことに気付く。
一方axtanは正確に読んでいた。
このことで新生のアスペクトが日本語に基づくものではないかという疑惑がセレンに起こる。

・セレン、行為動詞中心のアスペクト論を展開
・魚楠、状態動詞中心のアスペクト論をアンチテーゼとして展開
このときの主な議題は行為中心と状態中心のどちらが分かりやすいか。
結局見る視座の違いであって大きな優劣の差ではないのではということで片付いたようにセレンは思う。

・セレン、自分の論のモデルを「ユ」型と称し、説明。魚楠モデルには天秤型と命名。本人は後に皿型と呼ぶ。
ユ型はユの上の棒が行為動詞で、下の棒が状態動詞を示した。

・魚楠、アスペクトのフラクタル理論を提唱
・同日、axtan、「ユ」型を一本線の7相体系にし、後の単位動詞のモデルを提唱

・リディア、7相に和名を設定。開始の対称地点が終了、経過の対称地点が継続となり、綺麗な左右対称図に近づいた。
・セレン、上記2点にインスピレーションを受け、数直線で相をモデリングする
このあたりから行為動詞と状態動詞の違いがあまり重要な話題でなくなる。
また、7相体系に落ち着き、アスペクト論の根幹部分が固まる。この時点を境に不定動詞など、枝葉の部分に発展していくことになる。

・axtan、セレン、faiの相の局面の組み合わせについて意見が食い違う
・nias、動作主の意思が強いため、faiの行為動詞は「燃える」ではなく「燃やす」になることに言及
後にこれが「内相が最も高頻度になるように動詞の局面を設定する」理論に発展。

・魚楠、定不定動詞に言及。セレンのモデルでは不定動詞を定動詞に無理に押し込めていたが、それに反対
・リディア、不定動詞のモデルを作成し、不定動詞を定動詞と同一視できないことを説明

・セレン、不定動詞を7相とは別のモデルとして立てざるをえないことを認める
・メル、不定動詞のモデルが7相と同じ規模に膨らんだ際に、現行モデルが実用範囲であるとして制限
・メル、不定動詞の連動詞化に反対

・セレン、「歩く」などを分析し、日本語などには定不定の混ざった動詞があることを指摘。魚楠、これに賛成
同時に、歩くの不定動詞は累積動詞であると述べる。殺すの場合は不定動詞がないものの、歩くの不定動詞と同じモデルが適用でき、これを反復動詞とした。
結果、7相体系が単位動詞になり、累積動詞と反復動詞に使ったモデルが非単位動詞になった。
定不定についてはこれでおおむね解決。あとは非単位動詞の相にどの副詞をあてるかの問題。

・axtan、状態動詞における行為無相を副詞soで表してはどうかと提案
セレン、これを受け、転換動詞や形容動詞、そしてあらゆる動詞にも使えるよう、接辞emとして採用。

・魚楠、非単位動詞の副詞を単位動詞と同じにしてはどうかと提案
・nias、非単位動詞の終’と単位動詞の終の間にしか意味の差が問題にならないのではないかいう内容の言及
セレン、これを受け、モデルを再分析。非単位動詞が単位動詞から作られることが分かり、単位動詞の副詞を借りることに。

・魚楠、アイヌ語の動詞および歩くの単位動詞について言及
セレン、インスピレーションを受け、歩くの単位動詞の表現方法をアルカに設ける。

・魚楠、統語操作で不定動詞の相を表現する案を出す
セレン、それを受けて調整する。

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