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アスペクト考の術語集

・相、アスペクト
動詞の局面を指すもの。
反復などの様態を指すこともあるが、局面のほうがプロトタイプ的な意味である。
アルカでは単位動詞に7相、非単位動詞に5相。

・アクツィオンスアルト
言語学者によって使い方は異なるが、おおむね接辞でアスペクトを表したものを指す。
アルカでは内相がこれに当たる。

・将然相
行為動詞の一端、事前段階の一端、外相の一端。
非単位動詞の左端線。
「~しそうだ」という意味。

・開始相
行為動詞の一端、事前段階の一端、外相の一端。
非単位動詞の左端点。
「~しはじめる」という意味。

・経過相
行為動詞・状態動詞の一端、事前段階・実行段階の一端、内相の一端。
「~している」という意味。

・完了相
行為動詞・状態動詞の一端、実行段階の一端、内相の一端。単位動詞の中心。
「~した」という意味。

・継続相
行為動詞の・状態動詞の一端、実行段階・事後段階の一端、内相の一端。
「~してある、~している」という意味。

・終了相
状態動詞の一端、事後段階の一端、外相の一端。
非単位動詞の右端点。
「~しおわった、~な状態からの脱却」という意味。

・影響相
状態動詞の一端、事後段階の一端、外相の一端。
非単位動詞の右端線。
「~しおわっている、~な状態から脱却している」という意味。

・累積相
不定動詞の非単位動詞の持つ非単位相。
例えば不定動詞「歩行する」の非単位動詞「n歩歩く」の非単位相「歩行中」のこと。
動詞の無標形で示される。
例:luk

・反復相
定動詞しかない動詞の非単位動詞が持つ非単位相。
例えば定動詞「叩く」の非単位動詞「乱打」の非単位相「乱打中」のこと。
動詞+diで示される。
例:bad di

・非単位相
累積相と反復相の総称。
非単位動詞モデルの○○○○の部分に相当。

・無相
相のない相。行為無相と状態無相がある。

・行為無相
行為動詞における無相区間。開始~完了相に等しい。
動詞の無標ないし動詞+接辞emで示す
例:skin, skinem(座る)

・状態無相
状態動詞における無相区間。完了~終了相に等しい。
動詞+副詞xaで示す
例:skin xa(座っていはじめる~座っていおえるまでの総称)

・行為動詞
単位動詞の将然~継続相までの5相からなる区間のこと。
状態動詞に比べ、動作主の意思が表れやすく、動きも動的。
skin(座る)が行為動詞で、skin xa(座っている)が状態動詞。

・状態動詞
単位動詞の経過~影響相までの5相からなる区間のこと。
行為動詞に比べ、動作主の意思が表れにくく、動きも静的。

・例外動詞
単位動詞において、継続相が無標となって接辞esが落ちる動詞。siinaやxaなど。
この動詞では行為無相は必ずemを付ける必要がある。
行為無相の頻度が少なく、継続相の頻度が高い動詞のみ例外動詞となる。

・継続動詞
例外動詞の別称。意味を重視したネーミングである。

・単位動詞
将然・開始・経過・完了・継続・終了・影響の7相を持つ動詞。
すべての動詞が単位動詞になれる。
――○――○――○――
というモデルで示される。
非単位動詞と対立する存在。アルカの場合、定動詞と等しい。
例:叩く、歩いて移動する

・非単位動詞
不定動詞の累積ないし定動詞の反復によって生まれた動詞。
将然・開始・非単位・終了・影響の5相を持つ動詞。
(正確には将然’・開始’・非単位・終了’・影響’の5相を持つ)
あらゆる動詞に存在する。
――|○○○○|――
というモデルで示される。
単位動詞と対立する存在。
例:乱打する、歩行する

・累積動詞
非単位動詞のうち、不定動詞からできた動詞。「歩行する」など。

・反復動詞
非単位動詞のうち、定動詞からできた動詞。「乱打する」など。

・事前段階
単位動詞の3分割のうち、中間の区間。将然~経過の区間のこと。

・実行段階
単位動詞の3分割のうち、中間の区間。経過~継続の区間のこと。

・事後段階
単位動詞の3分割のうち、中間の区間。継続~影響の区間のこと。

・内相
実行段階のこと。外相と対立。
経過~継続の区間のことで、すべて接辞で表され、アクツィオンスアルトとなる。
動詞の相の局面を7種用意するときは、最も頻度の高い局面がこの内相の中に来るように設計する。

・外相
内相以外の区間。すべて副詞で示される。内相に比べ、頻度が低い相である。

・定動詞
目的を持った動詞で、必ず有界動詞。
例えば「歩く」の場合、歩いて駅まで移動する場合は、定動詞になる。
スラブ語には定不定の違いが語彙レベルであるが、日本語や英語やアルカにはない。
定動詞の非単位動詞はアルカでは迂言法で表現される。
単位と非単位の区別はあらゆる動詞に存在するが、定不定の区別は「歩く」や「書く」など、限られた動詞にか存在しない。

・不定動詞
目的を持たない動詞で、必ず非有界動詞。
例えば「歩く」の場合、ただその辺りを歩行する場合は、不定動詞になる。
スラブ語には定不定の違いが語彙レベルであるが、日本語や英語やアルカにはない。
不定動詞の単位動詞はアルカでは迂言法で表現される。

・瞬間動詞
経過相がほぼゼロであるために、無相と完了相がほぼ同一視される動詞。「消す」など。
瞬間動詞の無相は完了相への強い指向性を示す。

・指向性
動詞の無相が暗黙の了解で何相を指すかを示すもの。
経過・完了・継続相のみに指向性が観察される。
状態動詞は常に継続相に指向性を持つ。
行為動詞は経過・完了のいずれかに指向性を持つ。
指向性はアナログで漸次的であり、瞬間動詞のように強く完了相に指向性を持つものもあれば、「殺す」のようにやや指向性を持つものもある。
変化動詞「殺す」は不変化動詞「叩く」より完了相への指向性が強い。
心理動詞vatのような動詞は経過相への指向性が強い。

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