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反復相はなぜアスペクトと呼ばれるか

アスペクトは本来動詞の動作の局面を指す。
開始や完了といったものが本来的なアスペクトである。

しかし言語学的にはこれに反復や習慣などもアスペクトとして含む。
人工言語を組み立てるには局面は局面だけで考えたほうがややこしくないことがある。
だが言語学の用語を使うとしばしば併せて考えたくないものも視野に入ってきて困る。

なぜ反復や習慣が相なのか。元々言語学は自然言語の分析を通して相を決めたからだ。

「テイル」はふつう継続相を示す。だがそれだけではない。
近所にこんな看板があった。「違法駐車を見つけ次第即110番しています」
この「テイル」は習慣の意味だ。
両者が同じ「テイル」で示されているので、継続相を認めるなら習慣相も認めることになる。

このように、言語学の理論は言語ありきでできている。
だが自然言語は理路整然としていない。
そこで言語学の用語もそれに引きずられて整然としないことがある。
このことは自然言語の研究には大した問題にならないが、人工言語を組み立てようという目的には若干使いづらい。

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