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人工言語の作り方

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初級編

序文

人工言語とは

言語の作り方

応用編

続・人工言語

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回顧録

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人工言語学研究会

文字

文字には漢字のような表意文字と、アルファベットのような表音文字があります。
表音文字と表意文字のどちらも長短があります。

表音文字のほうが言うまでもなく学習が容易です。
また、PCを使った入力も楽です。表意文字だとキーボードのキーが足りないので、どうしても入力ソフトを作るか使うはめになります。日本語でもIMEなどを使いますよね。
表音文字の場合、26字以内なら普通のキーボードで事足ります。
表音文字は辞書を作成する際にも楽ですし、使う際も楽です。

表意文字だと部首や画数など、字の性質ごとに分類しなければならないし、辞書を引くときもその分類に沿って引かなければなりません。
漢和辞典はまず部首索引などを見なければなりませんが、表音文字の場合、読みさえ知っていればすぐに目的のページへ指を進められます。
ただ、表意文字は覚えてしまえば速読がしやすく、一文字当たりの情報量が多いため、単語が異様な長さになりません。異様な文字密度にはなりますが。

また、表意文字は読み手に概念を想起させる力があります。象形文字が好例でしょう。
同時に、表意文字は文字そのものに神秘的な魅力もあります。

文字は表音文字も表意文字も長短を持つので、どちらを採用しても構いません。
ですが、筆者としては表音文字のほうが長所が多いと思います。
決定的な理由は「喋り」です。言語は読むだけではなく、喋るものだからです。
書くときは表意文字の利点が活かされますが、喋る場合は利点が活かされません。
漫画のように言葉に文字が付くわけではありませんからね。

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