『銀色の時計』 14,zan,dia div  ral,kunは金曜だった。木曜の夜に紗智枝と電話した。紗智枝にカラオケのことを話したら怒った。紗智枝に君と呼ばれて言い方が冷たいなと思った。きっと本性は冷たい女なんだろうなと思った。俺は怒ると突き放してくる女は無理だ。リディアみたいに怒ると無理やりでもこっちを縛ろうとする女じゃないとやっていけない。それで紗智枝に対して「ああ、この娘はリディアの代わりにはなれないんだ」と思い、失望してた  2限に教室に行ったら紗智枝がいない。MDを聞いていたら紗智枝が来た。微かにおどおどしながら「おはよう」といってきた。俺はもう紗智枝には期待してなかったので冷たく反応した。事務的に挨拶して借りていた写真を返した。紗智枝に長嶋先生と俺が映ってるやつも返そうとしたら「それは持ってていいよ」という。「そう」といったら「うん…」といって、ゆっくりその場を離れていった。特に話しかけてこないのでそのまま先生のところへいった  先生とはエレベーターで会った。箱根の話をしていた 「そういえば、なんで幹事にしたんですか?」 「いや、君はよく演習に来てるから」  なんだそりゃ。大谷さんは先生が推薦したのに、俺は竹内さんの推薦にすぎない。その上先生が推薦を受けた理由がそれか。俺はただの生徒か。もうどうでもいいやと思った  授業で「先週貞苅君がいっていたことだけど」といっていたが、もうどうでもよかったので殆ど無視してた 「なんの話だったんだっけ」といってくるが始めは答えなかった。何度か聞いてくるのでおざなりに答えた  授業の終わりに「先生、レポート」といった。いつも最後の授業の後に忘れてたことを思い出す人だからだ 「あ、忘れてた。いや、今年はないんだけど。ほしい?」  周りが嫌がる。不評を買いそうだ 「いえ、ないならないほうが良いと思います。ただ、先生は毎年授業後に思い出されるものですから」 「ええ、じゃあ今年はいいです」  そのあと先生に箱根の話の続きをした。紗智枝は近くでイバさんと話していた。ちょっと談笑して笑ったら紗智枝が来たのでその顔のまま話したら、紗智枝は安心したようで、俺も気まずさが解けた。その流れで廊下を出て、3限の教室へ行った。古い古い東別館だ  今日は2限が早く終わったので二人だけだった 「ねぇ、昨日のことなんだけど、私、セレン君のこと、何か傷つけたかなぁ」  傷ついてはいない。ただ、リディアにはなれないんだなと思うとガッカリしただけだ。でもそれは言えないし、紗智枝が悪いわけでもない 「大丈夫だよ、紗智枝は気にしなくていいよ  まぁ、全然気にしてないっていえば嘘かな。紗智枝に久々に君って言われて、俺が嫌になったかなとは思った」 「え、全然そんなことないよ。私は近しい人にしか君なんていわないよ」  食べているうちに生徒が集まってきた。紗智枝は外に出ようといってきた 「二人だけになりたいの」  それで外へ出た。歩きながら話していた 「やっぱり、私何かセレン君にしたんじゃないかなって」 「そんなことないよ。あれは俺が気弱になってただけ。むしろ紗智枝に気を使わせちゃって悪いなって思ってる」 「うん…」 「もう俺に愛想尽きた?」と聞いたら寝耳に水というような反応で「えっ!?」といった 「え、え…私が?なんで?そんなこと全然ないよ」というので意外だった。ヴァールは既にこの二週間の時点でダメだったのに 「さっきね、二人で話したくて2限のとき、外で待ってたの」 「え、俺より先にいたの?」 「うん、窓の外にいたの。それで呼び出して話そうって思ってたんだけど、気付いたらいつのまにか来てたから。で、呼び出そうと思ったんだけど、話しかけたらなんか凄いトゲトゲしてたから」 「あれはまぁ。今日は2限、機嫌悪かったしね。長嶋先生でさ」  で、さっきのことを話した。ついでにいえば大谷さんのことも。大谷さん、俺と駅前で会うとそそくさと階下へ行ってしまう。こないだ理由を聞いたら飴を買ってるといっていた。だが、今日みたら目の前を歩いていた。俺が声をかけなかったら、開架へは行かず、ローソンに行った。飴はなるほど本当かもしれない。だが、俺を回避してるのは本当だ。そういうことを紗智枝に話した 「それでトゲトゲしてたんだね。私、話かけられなかったよ…」  そのまま歩いていたら「暑い」という。見ると3枚ぐらい着ている。俺なんか1枚だ 「凄く暑そうな格好だね」  上は緑の上着、その下は首まで覆う白いシャツ。首のところで徳利のようにくるっと折るものだ。その下に後から分かることだが青い横じまの下着。更にその下にピンクのブラ。そりゃ暑いよ。下は茶色のロングスカート。遠くからみると茶色。しかし角度を変えるとシースルー。中々しゃれている。靴はスニーカー 「暑いのー。でもね、お母さんが上着着ていけって。あのね、上着を着ないと白いシャツだけだから下着の紐がね、透けちゃうんだ」 「そうなんだ…」 「私の中では下着が透けるなんてありえないことだから。そんなはしたないことできない」 「結構みんな透けてるよね」 「私はムリ。そんな、はしたない」 「男って今日はあの娘は何色ぐらいに観察してるもんだよ。俺はあんましないけど」 「そうなのぉ!?うわ〜…セレン君はしないのね。うん、しないでよ」  俺は下着とかに執着はあんまない。正確に言うと見えるだけだと却ってウザイ 「まぁ、みんな透けてるよね。ほら、そこの娘も見えてるじゃん」 「うん。でも、みないでよ。セレン君、他の女の子のは見ちゃダメだよ。私のは見て良いよ」 「ああ…別にあまり見ないし」 「私はね、男にそういう発想自体、なんだろ…色が何色かなとかそういう発想を想像させるだけでもうダメなの。そういうのはさせたくない。セレン君にしか見られたくないの」 「そっか。じゃあ今もう誰もいないから暑いなら脱いだ方が良いよ」といったら上着を脱いだ 「ほら、透けるの。赤いでしょ」 「あぁ、透けてるね」 「嫌じゃない?」 「嫌じゃないよ」 「ウチの親が今日松浦の歌を歌っててさ。歌詞を教えろっていうから言ったんだよ。「迷うな、セクシーなのキュートなの、どっちが好みよ」みたいな」といったら笑ってた 「で、どっちよって聞かれたんだけど」 「うん、どっちが好きなの?」 「いや、それが特に思いつかなかったんだよ。あんま考えたことなくて」 「そうなの!?」 「でも、強いていうならセクシーかな」 「セクシーがいいの!?」 「いや、というかそのとき既に紗智枝ならどっちかなって思って選んでた」 「私が?」 「だって紗智枝、もう21だろ。いい大人がキュートってのもあれでしょ。そういう意味で」  って、字で書くと結構ひどいこといってるな、俺。でも紗智枝は気にしてない感じだったというか、むしろ「セクシーかぁ」といって喜んでいた気が…。結局言い方次第ということだな  そのままこないだの金曜のベンチに行った。座って話していた。俺が腹筋運動の体勢でねっころがっていたら「そんなところで寝るなら私の膝で寝て」という 「いや、授業前だから」 「恥ずかしい?」 「…まぁ」 「ふふ…セレン君、かわいい」  話してたら「このアクセサリー、いいね。綺麗。しかも中に植物がある。私、植物って好きなんだ」という。俺が紗智枝にソルシャントとしてあげるために今日始めて身に付けた例の楕円のものだ 「紗智枝、やっぱ膝枕して」といって膝枕。そのままソルシャントの説明をした 「ねぇ紗智枝、本当にハートか楕円の話、ただの心理ゲームだと思ってたの?」 「いや…クッキーか何か焼いてくれるのかなぁと」 「はは…。紗智枝、これ、もらってくれる?」 「…いいの?」  俺は立ち上がって後ろから付けてあげた。紗智枝は非常に喜んでいた 「こんなことしてもらったの初めて。付けてもらうのだって小さい頃に親に付けてもらったのを除けば初めてだよ…」 「紗智枝がこのアクセサリーを気に入ってくれてよかった。かなり悩んだんだよ。こないだの火曜に銀色の小さいのをつけてたでしょ。ああいうのを観察してさりげなく分析してたんだよね。どんなのが好きかって」 「そうなんだ…。あれはね、お気に入りだったの。20歳の誕生日に初めてちゃんとしたものを買ってみたの。っていっても2000円ぐらいだけどね」 「そっか…。うん、みて。ほら、よく似合ってるよ。紗智枝にピッタリだと思う」 「私もこれ好き…」 「結構悩んだんだ。派手じゃなくて透明感のある綺麗なものが合うなって思って。水みたいに透明で、それでいて紗智枝の好きな緑が入ってるものを探して…そうしたらこれに出会ってさ。ちょうど理想的だった。本当に良く似合ってる。これにして良かった」  ソルシャントは庭園で渡そうと思っていたが、紗智枝が向こうからアクセサリーを褒めてきたのでちょうどいいタイミングだと思った 「そういえば、後朝の話しあったじゃない?それで思い出したんだけど、夜を過ごしたあとね、もう貴方と会うまで服を脱ぎませんっていう意味でお互いの紐を結ぶの」 「じゃあ、俺のこの胸の紐、結んでみる?」といってしゅるっと解いた。紗智枝は元通り蝶結びにした 「あ、そういえば私、時計こわれちゃったんだ」 「あの布ベルトの?」 「うん。それで買おうと思ってるんだけど、セレン君に選んでもらおうかなって」 「うん、いいよ」 「あのね、いつでもいいの。今日じゃなくても」 「うん。時計かぁ。実は紗智枝の時計なぁ、気になってたんだよ」 「なんで?」 「ちょっと古いというか…。言おうかなって思ってたんだけど思い出の品だったらなと思って言わないでおいたんだ」  前にリディアの髪飾りを古いといって激怒された記憶がフラッシュバックしてたからな 「あれはね、買ったときから気に入ってたんだ。随分あの時計で欲求は満たされたよ」 「そっか。うん、できればもっと良いのをつけてほしいなとは思ってた。あのね、紗智枝には銀の時計が似合うと思うよ。白くて綺麗な肌だし、すらっとしてるから絶対銀モノが似合う。メルもそうなんだよ。だから良いのを買ってやりたいのにぼろい革ベルトを愛用してるから」 「銀ねぇ…」 「そう、銀モノが絶対似合うって」  時間になったので教室へ戻ろうとした。鐘が鳴ったが、シカト 「こういうところが4年だよねー」と紗智枝がいうが、俺は1年からそうだったような… 「しかし、大谷さんにせよ何にせよ、なんか俺って嫌われるよな。特に男に」  すると紗智枝は口に手を当てて笑った 「それ、嫉妬でしょ」 「嫉妬?学部生の俺に?」 「関係ないよ、そんなこと。見てれば分かるよ。全部向こうの嫉妬でしょ」といってくすっと笑うので女は恐ろしいと思った  途中、図書館でトイレに寄った。紗智枝の方が先に出ていた 「そういえば教室にいた人たち、俺がつけてたこれを紗智枝がつけてるのをみたら何て思うかな」 「いいよ、気にしない。てゆうか、むしろ見せ付けたい」  3限は大谷さんの発表の残りと寺島さんとかいう人のノルウェー語の発表だった。ゲルマン支配のおかげで見なくても大分理解できた。hytteとかいってたが、ドイツ語とほぼそのままじゃん。小屋なんだなぁぐらいの勢いで理解してた。ノルウェー語は始めて間もないといっていたが発音は中々のもの。ゲルマン語っぽい音調をところどころ出せていた  終わってから箱根の件で相談になった。長引いたので8階にいった。大谷さんと竹内さんと3人で話していたが、一向に決まらない。紗智枝を待たせているし、いつまでたっても「うーん」とかいって悩んでいるから流石にうぜぇと思って、俺が仕切ってバンバン決めていった。大谷さんとかは不快そうだったが、全く以って使えないのが悪い。二人とも院にまでいってどうしてそこまで潔悪いのか  結局4限は30分以上食い込んでしまったので、もう出るのを諦めた。紗智枝は多分研究室だろうなと思っていったらいた。後からサンシャインで気付いたが、このとき「研究室にいるね」とメールを出していたようだ  4限は出ずにそのまま外へ行った。紗智枝が8階殻階段で下りたいというので付き合った。外に出て少ししたら雨が降ってきた。天気が良かったのに降るなんてな。紗智枝のELLEの傘に入っていた 「セレン君ってさ、意外と照れ屋だよね。そういうところが可愛くて好き。…本当は経験豊富なのにね」 「別に本命じゃなきゃ恥ずかしがらないよ」 「そういえば、スカートいいよね。遠くから見るとふつうなのに近くで見ると少しシースルーで」 「ほんと?私もそこが気に入ったの」 「うん、ただのシースルーだとはしたない感じがするけど、角度によって偶になると急にセクシーに見えるよね」 「やーん、私セクシーなんて言われたの初めてー!  しかもこの紐が気に入ってるの」 「うん、気付いた。可愛いよね」 「あ、さっきセレン君の紐、結んだときに私も結んでもらえばよかった」  前にタカといった西武線沿線の庭園にいった。紗智枝はこんな綺麗なところがあったなんてと驚いていた  雨が池に撥ねて綺麗。中に入ったらそこのおばさんが向こうに軒下があって、ベンチもあると教えてくれたので、そこへ  池を見ながら話していた。音声教書を持っていたので見せていた 「アルカね、興味あるんだけど、聞いちゃいけないっていうから。どこまで聞いていいのかなって…」 「じゃあこうしよう。紗智枝は気になったら何でも聞いていいです。俺もそれに答える。でも、俺が黙ったらそれ以上は追求しないってことで」 「うん。でも、できればそれは言えないってハッキリいってほしい」 「わかった」  暫くしたら傘のような屋根がある丸いベンチが空いたので、そこに行った。親が紗智枝に護身術を教えたほうがいいといっていたので少し教えた 「こんな感じ」といって喋りながら実演していたら「あのー、先生が凄すぎて分かりませーん」といってきた。とりあえず捌く→殴るや、一撃必殺などは教えておいた。殺さずに激痛を与える鼓膜破りの簡単なやり方も  あと、腕を取って捻りあげる方法も。特にこれは軸となる肘を押さえなければならないといったようなことも伝えておいた 「素人はグーで殴ると手を痛くするよ。この部分、ショウテイっていうんだけど、ここは実は攻撃力が高いんだ。しかもこっちはあまり怪我しない。この部分で打ち付けるようにすればかなりいける。ビンタするとき指のほうでするけど、ここでするとかなり強烈だよ」 「そういえば、カラオケ、楽しまなかったよね」 「ああ…」  楽しくなかったといえば嘘になるが、いえないしなぁ 「紗智枝といったときに比べて同じ一時間だったのに随分長く感じたよ」といったら「よし合格」といった感じだった 「じゃあ後で誉めてあげるね。ついでにカラオケ行ったから殴ってあげる」 「うわぁ…」 「カラオケ行くって聞いたとき、行かないでって思ってたの。なのに行ったよね」 「まぁ、仕事の付き合いでさぁ…」 「ふーん、密室で二人っきりでするようなお付き合いですかぁ」 「はは…でも、紗智枝が好きだって言ってくれた歌は取っておいたよ」といったら機嫌をよくしたようだ  蚊が多く、紗智枝ばかり食われていた。曰く、体温が高いかららしい。いたたまれないので席を立った。そのままぐるっと庭園を回って外へ出た 「そういえば紗智枝、門限は何時?」 「うーん、早く帰らなきゃなぁ。お母さんが怒るんだよね」 「だろうねぇ…」 「なんか最近ヒステリックでさ。お父さんが仕事休みなんだよね。それで家にいるから一日中機嫌悪くて…。で、私にも八つ当たりしてくるんだ。それで私が遅いと怒るの。でもね、私は関係ないんだから。だから別にいつだっていいんだ、門限なんて。遅くてもいいし、朝になってもいい」  後から考えれば朝でもいいというのはかなり思い切った台詞だったんじゃないか。サラッと言った割には。しかし俺はふつうにこのときはスルーしてた 「いや、朝はまずいだろ、流石に心配するよ」 「あぁ…別に、大丈夫だと思うけど」  歩いていたら猫がいた。しかもかわいい 「あ、にゃんこだ」といったら「何それ、その言い方!セレン君が可愛いよー!」と言い出した 「は?」 「うー、猫と三角関係だー。私は猫よりセレン君が可愛い」  そしたら猫は茂みへ隠れてしまった 「そういや、この服、昨日買ったんだよ」 「え、今日のために?」 「そう、今日デートだから」 「うれしい、私もこのスカート昨日買ったの。バイトの帰りに買ったのぉ」 「道理で見たことないと思った。俺のために買ってくれたの?」 「あたりまえだよぉ、セレン君、スカート好きだから凄い選んだんだ。そしたらさっき誉めてくれたからうれしかった」 「うん、色もいいしね。紐も可愛いし。でも、いくらしたの?」 「6000円」 「そっか…」  うーん、俺の買ったシャツは1900円、1900円…響くなぁ 「俺って自分の声が嫌いなんだ。それに声の調子を変えるのはアルカに背く。さっきの音声教書にもあったでしょ」 「うん、あったあった」 「だからうるさいところは嫌い。急に喋らなくなるし」 「でも、私はセレン君の声、好きだよ。紗智枝って呼んでくれるその声が好き」 「おなかすいたね」 「このままいくとマックがあるけど」 「マクドナルドは…」 「紗智枝、嫌いな人?」 「嫌いじゃないけど、油が多くて」 「なるほど」  歩いていたらブクロの南口まで来た 「まぁ、男とだったら迷わず松屋だけどね」 「別にいいよ、行ったことあるし」 「いやいや、そういうわけにはいかないよ。でも、いったことあるんだ?」 「うん、友達と」 「そっか。じゃあスタバは?」 「あまり食べるものがないよね…」 「うーん、じゃあドトール」 「うん、ドトール、ドトール」  で、どこのドトールにしようか考えた。メルといって赤ちゃんごっこさせられて以来、封印していたあの呪われしドトールがすいていそうだったので、そこにした  ドトールで「前にメルと来た。それ以来恥をかかされたから封印してた」といったら、説明してといわれた。お茶を濁したが何度か聞いてくるので喋ったら、「え、メルちゃんがいくつのとき?」という 「いや、11のとき。ありえないでしょ」 「うん、ありえない。てゆうかそれ見た人は絶対買ったなって思うんじゃない?」 「あぁ、だろうね。だから居心地悪くて」 「しかし凄い兄弟…。ねぇ、じゃあ今私が同じことおねだりしたらどうする?」 「そしたらここは一生封印だね」 「あはは。私を膝に乗っけるの?」 「そうしたらもう来れないな。紗智枝、21だろ。メルは11よ。10違うよ。elevenは1語だけどtwenty-oneは2語だよ?」  途中、ディアシャントの話になり、説明した 「私もセレン君に何かあげていい?」 「勿論。アルカのプレゼントは相互に行うものだから」 「じゃあ、このソルシャントは?」 「あ、いや…。それはまぁ…でも、紗智枝はもらったときにうれしかったでしょ?」 「うん」 「じゃあ俺はその気持ちをもらったから。それで十分だよ。物は買えるけど、気持ちは買えないからね」  といったが紗智枝は複雑な顔をしてた。今考えるとアルカの相互性を尊重しない点を厭ったのだろうと思う。アルカは尊重してあげたいという気持ちなのだろうな  そんな話をしてた。そのまま外へ出て、ビックカメラへ向かった。目の前をセーラー服が歩いていた 「今度高校のときのセーラー服着てきたら面白くない?」 「えぇー、それってコスプレでしょ」 「じゃなくて、若返った気分で。俺も学ラン着たりして」といったら笑ってた 「いいね、同じクラスって設定でね」 「ああ、3限とかを3時間目とかいったりね」  で、ビックカメラに着いた 「時計があるの?」 「うん、8階が丸々貴金属や時計の売り場になっててさ。全然電気屋とは関係ないんだよね。この辺りじゃ一番安いし色々あるよ」  8階に連れて行った 「ブランド物がいいの?」 「全然。興味ない」  みていたら紗智枝にとっては全部高いようだった 「こんなにするの、時計って…」  といっても1〜2万。中学生の時計感覚で止まっているようだ 「え、紗智枝、予算はいくらくらいのつもりだったの?」 「5000円くらい…」  時計5000円って感覚か…凄いな… 「あの…俺のこれも定価は8万ぐらいだったよ。勿論安くは買ったけど」 「はちっ…!?え…?」  結局俺が「こういう銀モノがいいよ。一見ブレスレットだけどよく見ると、「あれ?時計だ」みたいなファッショナブルなのがいいよ」といって探していた 「紗智枝の好みは?」 「特に…」 「アナログ?デジタル?」 「絶対アナログ」 「よかった。その方が選択の幅が広がる。うん、こういうのかな。一見ブレスレットに見えるでしょ。こっちのは…うーん、ちょっとごついな。たおやかに湾曲していて光沢のあるものがいいよ。ごつごつしてるのは合わないと思う」  そんなこといって探していたらどれも15000ぐらい 「いいのない?」 「あるけど、ここでは買いたくない。高くて…」  そういって紗智枝は始めに見てたシチズンの時計コーナーを見てた。ここは5000くらいからある 「まぁ、ぶっちゃけここにあるのと向こうに入ってるのの違いはブランドだね。時計の機能は変わらないわけだし、デザインも大差ない。強いて言うなら文字盤のガラスがサファイアだと強度は高いくらいかな。だから基本的にはブランド物か否かだね」といったら安心したようだ。紗智枝はブランドに興味がないようだし。じゃあここのコーナーで良いといった感じだった。こういうとき相手をみすぼらしい気分にさせない配慮は大切だと思う。「あ、ブランド差か。別に私はブランドには興味ないし」と思えれば気分良くこっちを買える  俺は迷ってる紗智枝の反応をちょこちょこ見ながら似合いそうなものに方向を流していった。デザインを考慮しながらいくつか選んだ。違いは文字盤か。最終的にピンクと水色があったが、紗智枝の反応とこれまでの好みから考えて青がいいんじゃないといったら、「うん、青のほうがいいよね」といって喜んだ 「じゃあこれにしよう」といって買った。ELLEの傘と同じような色合いで、よく似合ってた。付けてみたらこれが本当によく似合う。正直にベタ褒めした。紗智枝も付けてからすっかり気に入ってしまって、何度も見てはにこにこしてた 「自分でいうのもなんだけど、似合うわぁ」といって満面の笑み 「自分にこんなに似合うなんて思わなかったよ。セレン君ってセンスいいね」  遂には俺まで誉めてくれた。そのまま8階の香水を見てた。この匂いは誰に合うというようなことを話していたら「匂いだけで誰に合うか分かるんだ」という 「うん、前にメルに買ってやろうと嗅いでいて、これかなと思ったのがあってさ。グッチのラッシュっていって…あ、これこれ、かいでみ」 「あぁ、これ…」 「で、一応店員に聞いてみたら中高生によく売れるっていうから買ったんだけど」 「え、凄くない?匂いかいだだけでどの層に合うかまで分かっちゃうの!?セレン君って本当にセンスいいんだねー」 「でもさ、メルにそのあと「香水ほしい?」って聞いたら名指しで言われちゃってさ、出すに出せなくなったんで自分で使ってる」といったら笑ってた  その後やはり階段を下りていたら…ちょっと待て。もしかして今気付いたんだが、紗智枝が階段を使いたがるのって俺がエレベーターだと話さないって知ってるからか?可愛く考えれば俺と数十秒話さないのが嫌だからか、或いは俺がエレベーターが嫌いだからか。それだったら愛らしいな  とにかく階段を下りていた 「あのね、今、降りてるときに男がやらしい目で見てきたの」と紗智枝が行った瞬間、俺は「あぁ!?」といって戻った。ら、紗智枝がぎゅっと腕に抱きついて「何するの、どこ行くの?」と早口でまくし立ててきた。しかも引きつった笑顔で 「ってゆうかその「あ」って声、何!?怖すぎるよ!昔に戻ってるって!」 「そいつどこだ?」 「やめてやめて!その気持ちはうれしいけど、それは絶対にやめて!」 「いや、そいつは紗智枝姫をやらしい目で見つめた罪に問われてるからぶっ飛ばす」 「私が幸せそうな顔で歩いてたからだよ。それに嫉妬して気に喰わなかったんだって」  紗智枝が一生懸命止めるので、結局止した。さりげなく戻ってぶっ飛ばしたかったが、誰だか分からん 「どんな奴だった?」 「なんか根暗なオタクって感じの気持ち悪い男。私はとにかく嫌なことがあったらその場から何もなく逃げられればそれで平気だから」 「ふーむ…。そういう男はぶっ飛ばして良いっていう法律がさっき聞いた瞬間に俺国会において衆院を通過したんだがなぁ」 「どういう頭よ!やたら政治的な頭ね」といって笑っていた  そのままゆっくりできるところに歩いていったが、んなもん無い。さすが池袋。サンシャインを超えてしまった  メルの話になった。14と知って驚いていた 「そんな小さくて頭いいなんてすごいね」 「しかも俺が言うのもなんだが、美人なんだよ。ところが性格悪くてしょうがない」 「私のこと知ってるの?」 「知ってるよ。兄弟は全員。弟も知ってる」 「へぇ、どう思ってるんだろ」 「弟は気に入ってるね」 「じゃあ妹さんは?」 「いやぁ…はじめは気に入ってたみたいだったけど、俺が紗智枝に好意があるって知ってからは「なんかイヤ」の一点張りでさ」 「うわぁ…こわいなぁ。私がこんな風に腕取ってるの知られたらどう思うんだろう。お兄ちゃんを取った女にしか見えないんだろうなぁ…」 「そういえば、まだ殴ってなかったね。あとで殴ってあげる」 「怖いなぁ」 「たまには殴られたいでしょ、セレン君」 「んなわけないだろ」 「そうなんだ。殴られてみたいのかって思ってた。私は結構いじめられたい感じ。私って結構Mっ気あるんだ」 「いや、俺はそういうプレイは興味ないぞ。苛めるのも好きじゃないし」 「そうなんだぁ…」  ぶらぶらしてサンシャイン付近へ。アニメイトの前を通りかかった 「今入ったら嫌味だろうなぁ」 「うん、睨まれるね、私たち」  店頭にメイド服みたいなコスプレがあった 「紗智枝、もし俺があれ着てって言ったらどうする?」と冗談で聞いたら意外にも「着ろっていわれれば着るよ」というので驚いた。え、だってこのピンクのフリフリをですか? 「あぁ…でもまぁ、言うことはないと思うよ」  そのままサンシャインへ。しかしここもうるさくてゆっくりできない。ぶらついてたらトイザラスへ。おもちゃを見てたら「はーい、何かセレン君に買ってあげたいでーす」という。面白そうなのを探してたら昔夏祭りでよく売ってた光るリングがあった。三本で198円ぐらい。面白そうだ。それにしたら、本当に買ってくれた  途中、子供がいた。紗智枝が可愛がってるので「子供、好きだよな」といったら「凄く好き。昔はもっとやばかったよ。いとこが子供だったから、あの子のおかげで随分欲望は満たされたけど、いなかったら誘拐しそうな勢いだったね」という  ゲームコーナーにいったらビーマニの太鼓があった。初めてゲーセンでこないだ紗智枝とやったやつだ 「へー、ゲームになってるんだー」といってやってた。少ししたら子供がきて、もの欲しそうにしていたので、「はい、これもってね。で、赤いとこにきたらドンって打つんだよー」といってあやしてたら後ろに親がいて「あ、すみません」といっていた 「やべ、親いたよ。ヘンな男に見られたかも」といって逃げた 「なんかしっかり教えてたね。セレン君、子供あやすの上手いでしょ」 「いやー、遊園地で働いてたからね。とりあえず子供とはうまくやってたかも」  サンシャインを出たら流石に紗智枝が「ちょっと休みたい」といってきた。俺もそうしようと思っていたところだったが、場所がない 「ガクアジサイの咲いてた公園まで行こうか」といって行った。メルがバニーガールの胸の谷間に札束を突っ込むほど馬鹿な金の使い道はないといって俺を笑わせてた公園だ 「そういや、紗智枝は俺の何が好きなんだろって思うんだけど」 「何がって…うーん、一人でいてもしっかりしてる孤高なところとか、関係ない人にも優しくできるとことか好き。みんなに優しくできるところが凄い好き。先輩に対してもしっかり話せるし」 「そういえばセレン君って昔はどんな喋り方してたの?」というので喋ってみたら「怖い!今と全然違う」といっていた 「その頃だったら怖くて近寄れなかったよ」 「だねー」  公園に行ってみたが、ここもうるさい。噴水がうるさいし、野盗と浮浪者が多い。雨のせいで座る場所もあまりない。しかし流石に疲れたので移動はたるい 「ここも意外に休めないなぁ。学習院まで戻るのは大変だし」 「他にない?」 「ブクロにはなぁ。西口に歩けどここから遠いし。あ、基礎演のとき課外活動で通った神社があるな」 「私は違うクラスだったから知らない」 「ここからだとちょっとあるな。ジュンク堂の向こうで…ちょっとめんどいくらいだけど」  俺たちはそう言いながらしゃがんでいた。尻は濡れるので付けない。まぁ野盗座りというかなんというか、俺は非常に慣れてるが。とりあえず紗智枝を休ませたいのでどこにしようかと考えていた。すると紗智枝はしゃがんで傘をさしたまま、じっと俺をみつめた 「…ホテル…行く?」 「…え?」  予想外の台詞にドキッとして戸惑ってしまった 「あー、いや…。なんか予想外なんで怖気づいちゃったんだけど…」 「別にそのためだけじゃなくて、本当に休みたいから。じゃあ止めようっか。お金勿体無いもんね」 「いや…でも、他に休むとこないし」 「でも、怖気づいたって…。それにお金、勿体無くない?」 「…うーん…いや、行こう」 「…うん…行く」  ちょっと戻って「夕飯買っておかなきゃ」といってローソンへ行って買った。ホテルへ向かう途中、浮浪者がゴミを漁って食べ物を探していた。なんか天国と地獄みたいだなと思って憐れに思えた 「ああいうとき、何かあげるかどうか悩む。プライド持ってるかもしれないし」といったら「そうだね」といっていた  リディアといったことのあるちょっと豪華な感じのホテルに行ってみた。ついでにいえばその後メルといって俺が手馴れてるので前に来たことあるだろとばれたところだ  リディアとはステイしないし、時間帯も違うので戸惑った。なんか話を聞いてたらレストだと2時間だし、ステイだと12時からのカウントでそれまでのステイ料金がかかるから2万だといわれた。紗智枝は凄く驚いていたが、俺もそれは驚いた。因みに時間はこのとき夜の7:30ごろ  2時間じゃゆっくりできないしと思って別所にしたが、そこも同じようなもの 「2時間だって」 「うん…」  でも、俺がそれでもいいといえば来そうな雰囲気だった。でも、それは格好悪くて嫌。やっぱ女の子の気持ち重視 「2時間だとゆっくりできないよね。本当にそっち目的みたいで嫌だな」 「うん…そうだね」 「3時間ならまぁって感じだけどね。慌しいから止めとこう」  そういって出た。なんかすっかり面倒臭くなった。紗智枝も「もういいや」っていう雰囲気だった。別に紗智枝とやりたくて付き合ってるわけでもないし、別に焦らなくてもいいかと思った  紗智枝が「目白に行こうよ。話がしたい」というので向かった。ところがガクアジサイの公園の横にもホテルがあった。前を通りかかったとき、「あ、そういえばここもホテルか」といってみたら、3時間サービスというのがあった 「あぁ、これなら良いかも。どう?」 「うん…いいよ」  で、入って部屋を見た 「紗智枝、どれがいい?」というような感じで決めた 「この青い部屋」というので508という部屋を選んだ。お、珍しく数字を覚えているな  フロントで3時間以上たったら自動で30分ずつ1000円といわれ、エレベーターで上がっていった。一緒にエレベーターに乗ったカップルがいたが、何故か女だけ丁寧語で話していた。しかし売春婦という感じではない。は?どういう関係だと不思議に思った。先輩か上司か、そんなところかなー 「セレン君って可愛いよね。態とだと嫌だけど、セレン君って自然とするから本当に可愛いよ」 「そうかな…」 「その分かってないところがまた可愛いの」  入ったら意外に狭い。メインの部屋はベッドがあってテレビなどがあるだけ。広くない。正にやる空間といった感じ。無礼な感じがしてあまり好みじゃない。風呂やトイレへのドアがある。ベッドカバーにMINTと書いてある。うーん、ホテルの名前。なんだかなぁ  でも、窓を開けたら公園の緑と街並みが見え、中々良い景色だった  フロントがバスクリンくれたので風呂に入るということになった 「一緒に入る?」と聞いたら恥ずかしそうに「え?」といっていた 「ちょっとずつ慣れたほうがいいでしょ、俺も恥ずかしいし」  風呂を貯め始めた。で、貯まるまでいちゃいちゃしてた。といっても膝枕してもらっただけ 「私、ちょっとトイレいってくるね」といって帰ってきたら紗智枝は赤くなって笑ってる 「どうしたの?」 「ううん…ちょっとね、凄く恥ずかしいんだけど」 「うん…?」 「今ね、トイレ行ったら…濡れてたの」 「え…どこが…じゃないよね、聞くまでもないよな、ごめん。え…そうなんだぁ…でも、別に何もしてないけど」 「膝枕したときに濡れたみたい…」  で、そのままベッドでいちゃいちゃしてた。キスをしたり耳をはむはむしたり、まぁ色々。その後、紗智枝を脱がせた。上着、シャツ、青い横縞の下着、ブラ。次にスカート、そしてパンティ。なぜかパンティは重ね着で、レースっぽいやつと、その下にピンク色のもの。なんで重ね着してんだろう?  脱がせてからもいちゃいちゃしてた。みようとしたら手で隠して「みないで」といって恥ずかしがってた  風呂が貯まったので風呂に入った。中に「あ・そこだけよ」とかいう笑える専用ソープがあり、紗智枝が発見して爆笑してた 「使ったほうがいいよ」といったら「いやー!絶対いやー!」といっていた 「え、でも使ったほうがいいよ」 「えぇ…なんで?」 「なんでって…俺、風呂上がったら紗智枝のこと抱くよ?」 「うん…最後までいくの?」 「それは分からないけど…」 「持ってるの?あれ」 「いや、ホテルだから置いてあるよ」 「じゃあ、使おうかな…」  風呂で髪を洗ってたら紗智枝が歌を歌いだした。綺麗な声だった。子守唄のように聞こえた。俺もnon keno hacmaの1フレーズを歌った 「哀しい歌…」と紗智枝は言った。そのまま風呂を上がった。髪を乾かしたり歯を磨いたりしてた。時間を忘れていたので時計をみたら既に1時間半たっている 「今どれくらい?」というので「もう半分くらいといった」  する前に紗智枝の手を取って聞いた 「あのね、本当に俺のこと好き?信用してくれてる?そうじゃないとできない。そうじゃないと紗智枝が傷つくから」 「…好きだよ、大好き。信用ねぇ…なんかもう言葉では言い表せない。でも、信用してる。私を傷つけるような男じゃないって思ってる」 「そっか…」 「ふふ、なんかセレン君、王子様みたい」というので手を取ってキスしたら笑っていた  唇や耳を攻めていって、首筋や胸に下がった。次に手を攻めた 「なんで手なんかがこんなに感じるの」といっていた  わき腹を経て、へそまでいった。どうも胸はあまり感じないらしい。一人でするとき胸は触らないのか聞いたら触らないというので、やはりなと思った  紗智枝はどうも耳、耳の裏、首筋、唇、手、わき腹、へそ周り、へそが感じるらしい。特に右が弱いようだ。右耳が一番弱いみたいだ  へそまでいったあと、当然のことながらあそこを飛ばして足に移った。足は歩行で鍛えられているので手ほどは感じない。裏か指の股だ。足の股を開いて舐めていたら「そんなとこ汚いよ…」という 「紗智枝のだから汚くないよ。それに、今、お風呂に入ったしね」といって舐めた。ちょっと気持ちいいというような反応だったので足首、膕、腿と上がっていった太腿と股回りを攻め、今度は一気に頭まで戻って唇や耳に戻った。その後へそへ戻ってからちょっとずつあそこを触っていった。毛をさわさわ弄ったりして大陰唇からくすぐっていった。で、指で撫でるように触ってみたら予想以上に濡れていた。ちょっととかしっとりとかを通り越していた。触っただけでぐしょってなるくらいだった 「凄い濡れてる」といったら恥ずかしがっていた 「どこらへんが気持ち良い?」と聞いたりしながら遊んでいた。自分で触らせたりした。「どこがいい?」と聞いたら「ん?」という顔をして「よくわからない…このへん」といっていた。暗くてよく見えないが、クリトリスのところだったので、まぁ当たり前かと思った  処女だから強めにすると痛いだけだから、皮の上から撫でるようにしていった。上から撫でるでも強いくらいだから指をとんとんとんとんと優しく連続で当てていくような感じ。壊れ物を扱うように優しく。ちょっと気合を抜くと痛がるので、慎重に。慣れてくればちょっとグリグリするくらいが一番だが、なんせ相手は処女の上、一人でもあまりしない子だ。リディアの痛がりよりはマシだったが、同じような感じだったので丁寧にした。紗智枝も慣れてくれば今のメルぐらいになるのかね。メルみたいに皮剥いて直接舐めてとかいってくるように――いや、流石にそこまで淫乱にはならないだろうな  ちょっと剥いて直接触れてみた 「こうすると痛いでしょ」 「あっ、いたい」 「だね。じゃあ上から」  そういって愛撫。愛撫しながら耳を攻めてたら気持ち良いというので「上?下?」と聞いたら「どっちも」という。「どっちがいい?」ときいたら「したぁ…」というので意外に思った。処女だけどまぁ一人でした経験はあるわけだし、こっちはある程度自分で開発済みかと思って安心した 「私、何すればいいのぉ」 「大丈夫、俺に委ねて気持ちよくなってれば良いよ」  指で弄るのを慣らせておいてから舐めてみた。舐められたときビクッと震えて「セレン…」といっていた。そんなとこ舐めるなんてといった感じだが、でも言えないといった様子で、可愛い  処女のあそこの味と感触を暫く楽しんでいた。誰にも舐めさせたことのないところだから貴重といえば貴重。リディアやメルも似たような反応だったなと思った  クリトリスを舐めたり尿道口を舐めたり、陰唇も隅々まで舐めて回った。膣口に舌を入れて処女の内壁も舐め上げた。舌を穴に出し入れしたら興奮してた  だが、指を入れようとしたが殆ど入らない。リディアと同じ。明るいところで見たいなと思ったので、体を逆にして光のある方を向かせた。「恥ずかしいよぉ」といっていた 「ちゃんと見ときたいんだ。大きさとか位置とかちゃんと見とかないと傷つけちゃうから」  そういったら嫌がらなくなった。とりあえず穴の大きさは目で確認しておきたい。いや、別に指でも分かるけど紗智枝相手だし、傷つけたくない  光の下で見た。陰唇は閉じてて、ん?左が大きかったかな…とにかく完全に貝のように閉じていた。色は白めだけどピンクをもう少し濃くしたような…白紫?そんな感じか。色は薄い。思い切り開いて見た。中は綺麗なピンク色で、とにかく小さい。物が小さい  足を思い切り広げてもらった 「こんなに足って開くの!?ごめん、私、体固くてあまり開かないの」  膝を折って、その状態で思い切り指でぐにぃっと広げたのに小さい。尿道口は広がって中が見えるのに、膣口は全く見えない。驚くほど見えない。これは流石に初めてだ。指を入れたが入らない。小指の爪の1/5地点で痛がる 「自分で入れたことは?」 「あるけど、ほんとにちょっとだけだから」 「うーん…子供でもここまで広げれば穴が開くんだけどなぁ…」 「え、そうなの!?どうしよう、私…」 「大丈夫だよ、別にヘンじゃない。ただ、凄い小さいんで驚いた」 「うそぉ、私、体は大きいのに…」 「ここだけちっちゃい幼女のままだったんだね」といったら恥ずかしがって笑ってた  ちょっと指で弄ってみたがリディアやメル以上に難しい。これはちょっと痛い娘だなと思って不憫に思った 「処女膜が凄いね」 「え、そんなの本当にあるの?」 「厳密にはないけど、似たようなものなら。タンポンとか入れたことないの?」 「あるよ…」 「んー、残念ながら、入らないと思います」といったら「えーっ、うそぉ…。じゃあ今日は無理なのかなぁ…」 「今日はというか慣らさない限りいつまでたってもこのままだしなぁ。人によって色々あるからなぁ。痛い娘はどうやってもある程度痛いし、そうでない娘はわりとすんなり行く」 「そうなんだぁ…」 「じゃあ、今日は慣らしていこうか。まぁその前に大体実演としてはこんな感じになるから覚えておいてね」  そういって俺のものをあてがった 「これで腰を落としていくと入る。というか、もう既にちょっと入ってる」  ところが先っぽだけで痛がるので、そこで止めておいた。指で慣らしていった。中指がいければ御の字かと思いながら入れていった。指先でこつんとあたるヒダの壁みたいのがある。リディアもメルもこれで痛がっていたやつで、ああ、あれかと思った。リディアとメルのときはこの状態で挿し続ければ徐々に徐々に深く入っていったから、慌てないでこのままいようと思った。が、急に胃痛が始まった。俺は紗智枝に何も伝えず、愛撫を続けた。指が慣れてきたらいきなり奥にいかずに指をかすかに上下させて広げ、親指でクリトリスを愛撫。残った手で上半身を愛撫。紗智枝はうっとりしていた。10分以上は続けただろう。紗智枝が呻いて穴が広がるたび徐々に指が中に吸い込まれていく。紗智枝は気持ち良いといってうっとりしていた。俺は胃の激痛でかなり参っていたが、何もないように振舞っていた。中指は全部入った。奥に行くほどヒダはなく、広くてぐにゅぐにゅだ。膣の筋肉が凄く、中指一本なのに締め付けがきつすぎる。中指を最後まで入れたとき、第2関から指の付け根のあたりが膣の筋肉で締め上げられた。あまりに強いので鬱血しそうになった。膣は上下 から締めてくる。上も下もかなりきつい。横は平気  慣れてきたので指を抜いて、生でポンノを入れてみた。どうせ始めは痛がって入らないだろう。ゴムを付けるとその間に乾いて擦れたり、ポンノが萎えて却って外れやすくなり、避妊に失敗すると考えた  だから始めは生で入れてみた。痛いというので勃たせながらちょっとずつちょっとずつ入れていった。というか待ちながら愛撫していた。すると勝手に吸い込んでくれるからだ  やがて奥まで入っていった。手の介助なく入れるところが経験豊富だなーと自分で思う 「全部入ったよ、紗智枝。痛くない?」 「殆ど痛みはないよ。それより気持ち良い。痛いのと気持ちいいのが混ざってよく分からないの」  そのまま動かしてみた。正常位おきまりの骨盤の擦れがあったが、意外にこれが気持ち良い。あ、リディアとメルは痩せ過ぎなんだなと改めて思った 「どう?これがセックスだよ」といったら恥ずかしそうにしてた 「痛くて気持ち良い…」 「大丈夫?」 「うん、セレンが私の中に入ってるって思うと気持ちいいの」 「そうだね、繋がってるんだよ」 「そうだぁ、私セレンと繋がってるんだぁ…すごい…気持ち良い」  俺は耳元に昇って囁いた 「わが身はなりなりて、なり余れるところひとところあり」  すると紗智枝がぶっと笑い出した 「わが身のなりあまれるところをなが身のなりあわぬところにさしふたぎて、国土生みなさむと思うはいかに?」 「なんでそんなの覚えてるのぉ!」 「や、一回読んだときに気になったから覚えちゃった」 「私、何て答えればいいんだっけ…そんな台詞、覚えてないよー」 「「しかえけむ」だよ、イザナミ」 「…しかえけむ」  紗智枝が恥ずかしそうにいった。そのまま俺は腰を動かしていった  このままするわけにはいかないので一旦中から引き抜いてゴムを付けた 「萎えないようにたたせないと」 「どうすればいいの?」 「いやまぁ、色々あるけど。んー、ちょっと舐めてみる?」 「うん」というのでフェラへ。舌でちろちろするのも気持ち良いが、唇に咥えるのも良い  で、入れようとしたが、しかしこれがまた入らない。しょうがないのでやはりまたゆっくりと。紗智枝が「キスして。顔が見たい。上に来て」というが「上に行くと一気に入っちゃうんだな」といった。なのに紗智枝は俺の頭を抱いて上に持ってこさせたので、痛くしないように調節した 「痛くない?」 「大丈夫。気持ち良い」  紗智枝は何秒かに一度大きく震える。ぶるっと身震いして体が固くなるときがある。腕や足がビクッとして、体も大きく震える。呻き声を漏らして膣が急にぎゅっと締まるので、痛いのかと思って聞いてみたが、俺が言っていることが通じてない 「え?どういうときのこと?」 「いや、ぶるっとするんだけど」 「わからない…」  少ししたらまたなったので「あ、今の今の。ブルってなったでしょ」といったら「ああ、今のね。今のは気持ち良くなってるの」というので安心した 「あぁ、セレンが私の中に入ってる…」といって紗智枝は興奮していた。何度か同じことをいっていた  ゴムを付けると感覚が鈍る。骨盤のところのコリコリに意識を集中させて、膣の上下の締まりに合わせてやっていた。はじめはちょっとしか動かさなかったが、徐々に早く動かしていった。痛いかどうか気をつけながらやっていったが、「ちょっと痛いけど気持ち良い。止めないで」という  そのままスピードを速めていって、お互いの名前を呼び合って、紗智枝の膣内で逝った。すぐに抜いてゴムを取った。じゃないと危ない。そのまま後戯に移った 「どうだった?痛くなかった?」 「ちょっと。でもセレンのが入ってるんだって思うと気持ち良さのほうがずっと強くて…」  広げてみたら血が出てなかったので安心した 「よかった、血は出てない」 「血?出てないんだ」 「切れたりしたらどうしようかと思った。体、大丈夫?」 「うん、優しかったよ」 「よかったぁ」といって大きく息をついた 「どうしたの?そんなに安心するの?」 「するよー。紗智枝が傷つかないかどうかばかりが気がかりだったんだから」 「うれしい…」  しかし、物の数分もしないうちに電話が来た。でたらもう12時なのでという。信じられなかったが、みたら本当に12時近かった。1時間もオーバーしてたのか!つーか4時間のうち30分の風呂タイムを除いた3時間半もの間ずっと俺は奉仕してたわけか!?俺の精力万歳といった感じ。女の紗智枝が「疲れた…私、体力ない」というほど。うーん、でも紗智枝って別に何もしなかったよなぁ…リアクションに疲れたということだろうな  けど、これってちょっとありえない。最低でも3時間は前戯してたわけか!俺スゲー…。しかもその上、別に自分じゃ長いと感じてない。絶対メルのせいだな。あいつが俺に果てしなく前戯を求めるからだ。鍛えられてるなぁ…  とにかく、電話があったのでとりええずホテルを出た。延長したので7000円弱。ホテルから出たは良いが、ここで別れるのは嫌だ。ふつうの男ならもうやったから良いんだろうが、俺はそういう目的で紗智枝と付き合ってるわけじゃない 「そういや、俺、紗智枝がホテル行こうって言わなかったら今日はする気なかったんだけど。というか言わないだろうって思ってたから今日はこうならないだろうなって思ってた。昨日誘ったときに紗智枝OK出さなかったし。元々こういう展開を想定してたの?」 「ううん、というか、もうセレンに暫く会えないんだって思ったら寂しくて。そう思ったら急にしておきたくなって」 「そっか。うれしいよ。紗智枝に認められた気がする  もう終電だけど、このまま別れるのは嫌だな」 「私も、絶対いや!今別れるのはいや…」 「そうだよな、ゆっくり話せるところに行ったのに結局その…するだけだったし。次会えるのは結構先なんだからこんな別れ方嫌だよ。もっと紗智枝とゆっくりしたい」 「私も、帰りたくないよ。もっとセレンと話していたい…」 「大学は…開いてないか…」 「うん、もう無理だと思う」 「けど、ブクロでブラブラしてるのは危険だし。どうしたもんかな…」 「ねぇ、こないだのホテルに行かない?」 「こないだのかぁ…今までホテルにいてまた梯子するのか…それこそ高いよね。いっそのこと俺の家に来たらどう?」 「今から急にはいけないよ。ねぇ、ホテル代なら私が出すからこないだのホテル行こう」  どうもあそこが気に入ったらしい。そりゃあそこは綺麗だし、先週の良い思い出があるもんな。心細いときにはやはり、か。まぁ俺だってあそこが良いけど、持ち合わせがなくなったし、ホテルの梯子という豪遊は俺の倫理的にどうかと… 「いや、紗智枝に出させるわけにはいかないよ」  俺は既にホテルで胃痛をばらしていたので紗智枝は状況がわかっている。指でしてるときに痛かっが、その後入れておなかを付けてる間は無痛だった。紗智枝の体が温かくてすっかり癒されたのだ。女の子の体って不思議だよなぁ… 「それにとりあえず薬が欲しいんだけど、薬局はもうやってないから」 「そっか…でも、こんな時間に」 「大丈夫、終電なくなったことにすれば」 「でもこないだのは?」 「ばれないよ。というか来てもばれなきゃいい」 「ばれるよー!」 「まぁ、理由もあるし、大丈夫でしょ。おいでよ」 「…うん、じゃあお母さんに電話する」  そういってブクロへ歩いていった。切符を買って入った。しかし0:08飯能行きの終電は込みすぎ。小手指なら0:15まである上にすいている。その代わり各駅。俺は胃が痛いのでそちらに乗った。紗智枝も座ったほうが良いといってくれた  紗智枝が不安がっているので家に電話して事情を説明した 「とにかく紗智枝が不安にならなくてもいいように動くから、安心してね」 「うん、凄く安心できた。ありがとう」  しかし、この電車が中々動かない 「はぁ、痛い…。早く出発しろよって思うのが半分だけど、これって終電だろ。できるだけ多くの人を乗せてきゃいいなってのが半分…」と呟いたら「そんなこと思えるんだ。私は早く出発してとしか思えないけど…」といっていた 「でもさ、可哀想だろ。俺らは乗れてるから良いけど…」  左横を見たら男がいた。オタク風で黙々とゲームボーイアドバンスをやってた。健康そうだが幸せじゃないだろうなと思った  小手指に付いてから長野公園なんかを見せたばっかりに無茶苦茶遠回りになった。結局所沢西高校の近くを通った上にホームピックの方を通っていったので、時間がむちゃくちゃかかった。しかもかなり雨が強い。紗智枝は「背中とかお腹とか触って良い?撫でてあげたいの」といってくれるが、楽な姿勢を取れないからそうしてもらう余裕がない  俺は胃が痛いということより紗智枝が傘を分けてくれるので濡れてしまうことが心配だった 「紗智枝、絶対自分を濡らしちゃダメだよ。俺は濡れても良い。ほら、家に帰ればシャワー入れるし、着替えもあるから」  何度も念を押したら「うんわかった」といった。暗闇で見えなかったが、それでも結構濡れたんじゃないか。風邪を引かせてはならない  小手指病院の近くを通ったとき 「セレン君のこと自慢しようかと思ったけど自慢はしないっていったでしょ。じゃあ俺って自慢できる彼氏かって聞いてたよね。自慢はしたいよ。でも、絶対に嫌。誰にも紹介したくない。特に女の子には見せたくない。隠しておきたい」 「取られちゃうから?」 「うん、絶対に他の娘に渡したくない。こんな可愛い私のセレンを誰にも渡したくないの」  操車場の踏み切りに来た 「私、セレン以外だったら絶対にこんな時間にこんなとこ歩いてないよ。でも、今は完全に安心してる。セレンがいるから安心してるの。完全に信頼してるの」 「紗智枝ってかわいいよなぁ。男ってバカだからさ、拗ねられると可愛いと思えなくなるけど、そう可愛くいわれると守らなきゃって思うんだよな」 「そうなんだぁ…」  吉川病院の近くへ着た 「そういえば生理終わってたんだね」 「うん、おとといぐらいに」 「なんか終わるのって徐々になんでしょ」 「そうなの。始まるのはいきなりなんだけど…って、なんで知ってるの?」 「メルが言ってた。終わるのは徐々で、スパッとここからっていうんじゃないって」 「はぁー、そんなことまで話すんだぁ…本当に仲良いね…」  ほうほうのていで家に着いた。鍵を開けて入った。とりあえずセンロックを飲んだ。紗智枝にシャワー浴びたほうが良いといった 「人の家で勝手に入れないよ!」というが、「風邪ひいちゃうよ。入らなきゃダメだよ」といって口説き落とした。とりあえず俺の方は水が垂れるほどびしょ濡れだったので、心細いが紗智枝を居間に残してシャワーを浴びた。紗智枝はシャワー室はここから近い?と聞いてきたので「すぐそこ」といったら安心してた。ばあちゃんが来るといけないので居間の白熱を軽くつけて薄暗い居間に残しておいた。気がかりなのですぐに出て、今度は紗智枝を入れた。「そこにいてね。セレン君、どっかにいかないでね」といっていたが、パルとかに話を付けるために途中少し出た  戻ってノックして入ったら風呂のドアを空けて紗智枝が見てた 「どうしたの?」 「もう上がったんだけど、床が濡れちゃうからここにいたの」  おー、偉いなと思った。メルが上福に来たときはそんなこと気遣いもしなかったぞ。しかし、紗智枝は首だけひょこっと出せばいいのに、一応隠れましたみたいなポーズでドアから顔を出してくる。胸や股が見えるので俺は目をそらした。エッチした後だからどうでもいいと思ってるのかなぁ。する前だったら絶対顔だけ出してたと思うんだけど…。そこら辺は気をつけて欲しい  紗智枝が出てきたらスカートは暖気で乾いていたらしい。紗智枝は「すごーい、もう乾いてる!」といって驚いていた。バスタオルは俺の青いのを貸した  着替えて2階へ行った。パルの部屋へ行った。2人は挨拶してた。そのまま俺の部屋へ。パルも来た。3人でメシを食べた。紗智枝は「こんな時間には食べないけど、セレン君が食べるなら付き合う」といっていた。結局紗智枝はローソンで買った赤飯のおにぎりを食べて、スプライトをちょっと飲んだだけだった  パルと紗智枝は打ち解けて話していたが、紗智枝は無茶苦茶眠そうだった。4時ごろにパルを追い出して寝ようとした。すると紗智枝がベッドから立ち上がった 「どうしたの?」 「この部屋の主人はセレン君だから」 「何いってんの、女の子、床に寝かせられるわけないって」 「うーん…」 「多分2人ぐらいなら寝られるよ」 「私乗ったらベッド壊れないかなぁ」 「大丈夫だって」  どうせ細身2人だから巨漢1人分ぐらいだ。なら平気だろう  俺は例によってベッドの下や押入れなど、寝る前に全部調べた 「なにしてるの?」 「ん?あぁ、睡眠儀式というか…俺ね、命を狙われてたでしょ。その頃の習性でさ、刺客が潜り込んでるか調べないと不安で寝れないんだよ。別に向こうがその気になったらどうやったって防げないのにさ、それでも不安だからついこうしちゃうんだよ 「そっかぁ…」といって寂しそうにしてた  で、寝たんだが、6時にどちらともなく起きた 「紗智枝、寝れた?」 「うん、随分スッキリしたよ。でも、起きたときにセレン君が私のこと刺客だと思って殺されるんじゃないかって思ってちょっとビクビクしてた」 「こんな可愛い刺客、いないだろ」といったら喜んでいた 「ねぇ、トイレ行っていい?」  で、トイレに案内した。その後、紗智枝は親に挨拶しなきゃというので起きるまでシェルトやらなんやらを見せていた。親に説明したら朝ごはんを作ってくれた。しかも化粧までしてやがる。どーなってんだ  来たのは目玉焼き、サラダ、豆腐と大根とシメジの味噌汁。親が飯を盆に乗せて持ってきた。紗智枝は親が来るまでずっとそわそわしてた 「私、挨拶したらまず誤るよ」とか「うー、胃が痛くなってきた」とかいっていた。立っているのでどうしたのと聞いたら「スカートに皺ができると印象悪いから」といっていた。また、無理に水道水で洗ったコンタクトを付けていた。第一印象が大事とかいって頑張っていた。化粧はホテルで落ちたので「しまったー!」とか言っていた 「俺と会うより気を使ってるでしょ」 「使うよー。…自分にも使えって?」 「まぁ…」  そわそわして服を何度も直していた  親が来て、紗智枝と対面。なんか仰々しく挨拶してた。紗智枝はちょっと緊張してるかなといった感じだったが、親はマジで役者だった。おい、誰だよアンタみたいな。紗智枝は予告通り「こんな時間突然押しかけてしまって申し訳ありません」というような  親はすぐに去っていった。紗智枝は料理をおいしいといって食べてくれた。食べた後、少しゆっくりしていた。『ミールの書』やらなんやらを見せていた。赤アンクノットやらなんやら、あまり問題のない部分は全部見せた  辞書を見せたとき、急に紗智枝が「頭良いー」といってきた 「え、俺?」 「うん」 「なんで?」 「だってこんな辞書なんて…。前から頭良いっては思ってたけど、こんなに頭良かったんだぁ…」  因みに『ミールの書』を見たときはもう通り越して笑うしかないようだった。「ここまで凄いともう尊敬するしかないよ」といっていた  俺の曲も聞かせた。よくこんなの一週間とかで作れるよねといっていた 「あ、そうだ。ホテル代、返さないと…」  そういって紗智枝はホテル代を折半してきた。しかもまた多めにくれた。結局ローソンで割り勘で買って食べなかったものも全部食べて良いといって置いていったし、本当に可愛げのある娘だなぁと思った  しかも可愛くて気立てが良いと誉めると素直に喜んでくれるのがいい。他の女は素直に受け取らず、そんなことないの一点張りで可愛げがない。紗智枝は素直に喜んでくれるので可愛い 「お母さん、きっと怒るだろうな」 「心配かけちゃったからね」 「それもあるけど。あのね…お母さん、私に嫉妬してるの。私ばかり良い男に恵まれてるから」 「あぁ、母と娘って結構そういうのがあるらしいね。アルカでアルゲノムっていうのがあるんだけど、母親がどんどん綺麗になっていく娘と老いていく自分を見て娘に嫉妬することをいうんだ」 「あぁ、正にそれ」 「うん、母親っていっても女だからね。人間は単純な存在でなく、様々な面を持つ複雑で総合的な生き物だからなぁ。母としての面で娘の幸せを願う一方で、女として紗智枝の幸せを妬むっていう気持ちがある。それは十分ありえることだよね」 「うん、そうだね」  10時ごろになったのでもうそろそろ帰らないとなと思った 「最後にちょっと紗智枝をぎゅっと抱きしめたい」といってベッドへ行った。ぎゅっとしているうちにキスを求めてきたのでキスをしたら、その気になってきたので耳や首筋を攻めていった。いちゃいちゃしてるうちに「したい?」と聞いたら「今度がいい。だってここじゃできないよ」という 「そうだね、今度にしよう」 「えぇ!今度っていつよー!次はしないの!?」 「次、したいの?」 「うん、次もしようよ」 「わかった。じゃあ、またね」  だが、そのままいちゃいちゃしてたらなんかだんだんお互いそういう雰囲気になってきた。紗智枝は「声が出せない!」といって苦しそうにもだえていた。体をビクビク震わせて俺を力いっぱい抱きしめてきた。声が出せないという環境下なので余計に興奮してるらしい。耳に息を吹きかけたりすると「んぐっ」といってビクッと悶えて俺をきつく抱きしめてくる様が可愛らしい  悪乗りしてスカートの上からこしょこしょと股座を弄った。そのままスカートを捲ってパンティを出した。いきなり脱がすと「やだっていったでしょ」と言われそうだから、そのまま太腿を弄って、徐々にパンティにいった。パンティの上からあそこを撫でた。パンティの上からだと少し力を入れてやるのが効果的。ピンポイントで攻めるのは難しいのでパンティの上に指を3本ほどあてがってぐにぐにと回すように全体的にやや激し目に動かしたほうが良い。しかもパンティ2枚越しだから、直に触るよりちょっと強めに  メル曰く、ピンポイントでなく全体に行き渡るようにするとパンティとの摩擦でじーんと気持ち良さが起こるらしい。折角だから使わせてもらった  徐々に力を強めていき、スピードも早くした。そうしているとあそこが濡れてくるのでだんだパンティの一部が湿ってくる。そうするとそこをピンポイントで攻めやすくなるから手法を変えるべきだ。だんだん紗智枝も濡れてきて、一部だけが湿ってくっきりしてきたので、今度は人差し指一本に変えて陰唇の向きに合わせてパンティ越しにこしこしと擦っていった。そうするとパンティとの摩擦でこれがかなりいい。指をパンティごしに穴に入れようとしたりする遊びを加えたりするとマンネリしない。余った手は常に別所へ。偶に上に戻ってキスしたり耳をはんだりする  そうこうしてるうちに紗智枝が小声で「あぁ、気持ち良い…」と何度も言っていた 「下、感じてる?」と聞くと「感じてる。気持ち良い…」という 「なんか俺だけ生殺しだな」 「かわいそうになってきた。手でしてあげようか?」 「でも、紗智枝できる?」 「できないか、私じゃ」 「素股って知ってる?」 「なにそれ」 「入れないで股に挟んでするやつ」 「それでできるの?」 「できるよ」 「それでいいなら…」 「じゃあ」といって俺は立って窓を閉めた。雨戸を閉めたので紗智枝が恥らって笑いながら「それじゃバレバレだよぉ!」といってきた。そのまま紗智枝は一旦トイレにいった  戻ってから再び愛撫してた。もうそろそろ抵抗しないかなと思い、パンティを脱がせた。恥じらいがあったが、すんなり脱がせた 「恥ずかしいならスカートはいたままでいいよ。上も着てていいよ」  そういってパンティだけ下ろした 「スカートは履いてていいよ。むしろその方がいい」 「なにそれー、やっぱセレン君、変態だよぉ」 「そんなことないって。その方が紗智枝も恥ずかしくないでしょ?」  紗智枝は始終「ありえないよ!だってここ、セレン君の家でしょ!」といっていた 「そうだね。だから余計に興奮するでしょ?」 「いやぁ、そんなこといわないでぇ…!誰か来たらどうするのぉ」 「大丈夫、カギかかってるし。人間、しちゃいけないってことほど気持ちいいよねぇ」 「気持ちいいけど、だめぇ。私とんでもない女に見られちゃう」 「だよねー。さっきまで親に礼儀正しく挨拶しといてすぐこれですかって思われるよね」  といってからかっていた。本気で嫌がっているという感じではない。そのままパンティを脱がせた 「あのね、トイレ行ったから…その…汚いよ。だからいや…」 「じゃあ舐めたりはしないよ、安心して」  そういって指で弄っていった。ら、無茶苦茶濡れてるので驚いた。入れてみたがやはり指先だけで痛がるので、また徐々にしていった。指を上下動させつつ親指でクリトリスを刺激するといったことを続け、ずっとしていた  紗智枝が「気持ちよくて頭がおかしくなりそう」といってきたので「なっていいよ。じゃないといけないよ。…いったことってある?」 「多分、ある…」  そういって暫くしてたら「あ…いく…」という 「ん?」 「いく…かも」 「ま、好きにしなよ。自分で入れたことないの?」 「ここまではない。今何してるの?」 「何って…指を入れてるんだけど」 「え?そうなの?」 「わからない?一本丸々入ってるよ」 「入ってるの?わかんない…。気持ちはいいんだけど。あのね、下半身が気持ちいいのはわかるんだけど、何が何だかはよく分からない」 「そうだ、紗智枝、自分で指入れてみな」  そういって俺が紗智枝の手を取って指を持って膣内につぷっと入れてみた。奥まで押し込んで「どう?」と聞いた 「よくわかんない…」 「あったかくてぬるぬるしてるでしょ」 「うん…」 「ここまで入れたのは初めて?」 「うん、初めて…」 「じゃあこの豆みたいなのは何か分かる?」 「わからない…」 「これはね、クリトリスだよ」 「う…聞いたことはある」  暫く続けてたらうっとりしてる。なんかここまで来たら入れても同じかなと思った 「ねぇ、やっぱり入れていい?」  すると全く抵抗なく「持ってる?あれ」といってきたので「うん」といって引き出しから出してきた。一旦指を抜いたので、また中が狭くなってしまった。しょうがないのでまた指で弄っていた  指を抜いたら愛液で濡れすぎてた 「凄い愛液」と耳元で囁いたら「いやー」と恥らって笑ってた 「なめちゃお」といって舐めた 「舐めないでぇ」 「あ、おしっこの味がする」といったらもっと恥ずかしがっていた 「しないもーん!ちゃんと拭いたもーん!」 「じゃあ紗智枝も舐めてみな」といって口に近付けたら指を咥えた  その瞬間「む、むむー!」といって無言で悶えた 「どう?」 「はぁーーーー、んんん!」といって意味不明に悶えていた 「そういえば一人でするときって指でするの?」 「え…なにが…?」 「道具は使わないの?まさか、きゅうりとか入れないよね」 「しないよー!」 「じゃあペンとかは?」 「そんなの入れないよー!」 「じゃあ指でするんだ?」 「うん、指だけ…」 「紗智枝、口あけてみて」  紗智枝があーんとあける。中をじっくり見た。白めのピンクな口蓋。虫歯の治療の全く内綺麗な乳白色の歯。歯並びも悪くない。舌も綺麗なピンク色。奥には唾液がかなり大量に沸いていた。これで虫歯も口臭も防いでるんだなと思った。相当暑いし物も飲んでないのに、凄い体質だなと思った。口の中に鼻を入れて恋人の匂いをかいでみたが、全く不快感がない。若い女は凄いと思った 「綺麗な口…いいなぁ」  で、そのあとゴムを付けて入れていった。ゆっくり沈めていった。なんか今度はさっきとは全然違う感触だった。処女じゃない感触。なのに一回目より全然気持ちいい。処女じゃなくなってむしろ遥かによくなるってなんなんだ。上下の締まりもむしろよくなったし、ぬるぬるすべすべで入りやすくなった。不思議だ。前よりもっとすんなり入る感触で、一番似てるのが前にブクロのバニーガールとかいうソープでゴム付で正常位でやった女の子の感触に似てる、というかほぼそのままだ。恥骨の固さが気持ちよく、上下の締め付けがある  暫く動かしていた 「今の体位、わかる?」 「わからない…」 「正常位っていうんだよ」 「あ…聞いたことある。結びつかなかったけど」 「他の体位してみる?」 「え、どんなの?」 「バックは?」 「知らない…」 「まずワンワンスタイルになって。よつんばい」といったら「それは絶対にイヤ!恥ずかしすぎる」という 「大丈夫、大丈夫」 「いやー、恥ずかしい」 「でも、バックのほうが奥まで入るよ。もっと繋がれる」といったら「あ、じゃあしようかな」という気分になったようだ。紗智枝は恥ずかしそうによつんばいになった。性器が全部丸見えで可愛らしい 「やぁーん、恥ずかしいよぉ…」といっていた。ところが入れようとしたら穴が小さすぎてはいらねーはいらねー。暫くしたら一旦は入ったが、すぐに抜けた。騎乗位はまだ早いかと思ってパスした。あれはまずもって俺が好きじゃない 「やっぱ正常位がいいね」といったら「うん、はじめのがいい。体がぴったりするから」というので戻った  繋がってるときに結構他の部屋のドアが開閉する。そのたび紗智枝はビクッとする 「こわい、こわい」 「大丈夫」 「パル君とかにばれたらどうしよう…」 「多分寝てるよ。でも、親とパルならどっちがいや?」 「そりゃ親御さんだよー」 「じゃあメルとパルじゃどっちがばれたら嫌?」 「メルちゃんに決まってるじゃない!」  腰を振っていたら紗智枝は気持ち良いと何度も言っていた。浮ついた声で「セレンが私の中に入ってる。セレンが入ってる。これ、セレンのなんだよね。セレンのが私の中に入ってるんだよね」と何度も強調して言っていた。言うたびに自分で気持ち良くなるようだ  そのうち自分で「んんっ」といいながら腰を動かしてきた。はじめは偶にだったが、暫くすると自分から断続的にぐいぐいと腰を浮かせてビクビクしだした  スピードを速めていくとベッドが思い切りぎしぎしいう 「ばれてるー。ああー、絶対ばれてるー」と紗智枝がいうが、腰はしっかり動かして絡み付いてくる 「紗智枝、俺の背中を引っかいていいよ。爪で血が出るくらい思い切り。声が出ない代わりに気持ちを開放して良いよ」  暫くしたら爪を立ててきた 「紗智枝、足、俺の脚に絡めな。蛙みたいな格好で」 「え、どういう格好?」というので説明したらできた 「そうそう、そうやって俺を全身でぎゅーっと締めな。俺をぎゅっと抱きしめな。きっと気持ちが良いよ」  といったら脚を絡めて力いっぱいぎゅっとしてきた。だが、女の力、こちらは余裕余裕。体全体が凄い締め付けで、最高の密着感だった。そのまま激しく動かして紗智枝の膣内で再び果てた。最後はやはり名前を呼び合った  抜いてから後戯に移ろうとしたら紗智枝が「もういい、もういいよ。また今度にして。疲れたの。私、体力ない」という 「でも、後戯しないなんて彼女に失礼だよ」 「いいの、今度して」  というので止めた。ティッシュを取って紗智枝のあそこを拭いてあげた 「ふふ、セレン君、凄く興奮してたね」 「ああ…」  紗智枝は急にこう言い出した 「世の中にこんなカッコいい人が存在するんだぁ」 「え?」 「本当にセレン君ってカッコいい。見られるたびドキドキする。本当に綺麗な顔…」 「でも、本当は紗智枝は今、一人で気持ちを整理する時間が必要なんだよね。処女を捧げて色々気持ちも変わったし、今日は新しいことだらけだったから」といったらうれしそうにしていたような気がする  紗智枝はここじゃ脱げないといっていたとおり、脱がずにいた。何度も脱ぐように薦めたのに、遂に脱がなかった。おかげで汗でびっしょり。白いシャツは汗で透けて肌がすっかり見えていた 「シャワー浴びてきたほうが良いよ」 「浴びれないよ!バレバレじゃない!」 「じゃあせめて拭かないと。風邪引くよ。タオル持ってくるから」 「いい、いい!持ってこないで。そんなことしたらばれちゃう!」  俺が出ようとしたら「櫛ある?」という 「下にあるよ。持ってくる」 「いいよ、ばれちゃうから。手櫛で大丈夫」 「じゃあドア開けるよ」 「まって、髪型直すから。このままだとばれちゃう。あぁ、でも私、髪型変わりすぎだよねぇ。結局ばれそう…」  俺は動きまくった側だから紗智枝以上に汗をかいていた。それでまたシャワーを浴びた。すぐに出て、戻った  紗智枝はやってる途中でおなかすいたといっていたが、「でも、えっちしてるとおなかいっぱいになる」といっていた。リディアやメルも同じことを言っていた。俺は一向に減るのだが…?  風呂から出て、一応タオルと櫛を持っていったが、「もう大丈夫」といわれた。乾いてしまったらしい。風邪を引かなければいいが  そのままパルを起こして三人で駅へ向かった。途中フゥシカの家の前でハナを見せた。駅でパルと別れた  しかし、玄関先での親に対する態度やパルとの会話を聞いて改めて女は怖いなと思った。全く以って数分前まで股を開いてセックスしてましたという顔を見せないのだ。そんな気配すら出さず、さも処女のような顔をして話しているのだから恐ろしい 「私、セレン君の癖が移ってる」 「どんなの?」 「考えるときね、上を向くの。こうすれば私も物を考えられるようになるかなってあやかってるんだと思う」  かわいいこというなあと思った  準急が着たので乗った。電車の中で鼻をこすったら人差し指が紗智枝の中の匂いがした。しかも非常に強く。風呂に入って石鹸で洗ったのに取れないのか! 「紗智枝、これかいでみ」といって指を出した。一瞬後に紗智枝が「んっ」とか言って顔を背けた 「これー!」 「まだ残ってる。風呂入ったのにね。どう?」 「どうって…嫌…」  暫くしたら紗智枝が急に笑い出した 「どうしたの?」 「ホテル出た後にね、今度はゆっくりしようっていっておきながら何よって思って」 「あぁ、そうだねぇ。あんなことしちゃったしねぇ」 「そういえば、携帯の電源切ってたんだよね」 「なんで?」 「お母さん、うるさいから」といって笑う  付けると留守録が入ってた。紗智枝は聞いていたが、やがて横顔がにいっと笑いだした 「俺にも聞かせて」といったら「もう消しちゃったよ」という 「なんだって?」 「お父さんに言い訳できないから連絡しろって。でも、いつの留守電だか分からないし、いいよ」 「いいよって…親父さん、家だろ?」 「どうせうるさくいびきかいて寝てるよ。それに言う気はないし、ばれても別にどうってことないし」 「カッコいいっていう中国語、セレン君のために調べたんだ。日記で書いてて必要になって、なんていうんだろうって。色々あったけど、師にした」 「あぁ、それ知ってる」 「なんで?」 「一年のとき、呉先生っていう若い女の先生がいて、その人に授業中なんかいきなり貴方の顔はカッコいいですって言われて教わったんだよ」 「そぉかー、やっぱカッコいいんだねー」  チャイ語の話をしてたら良いの反対の話になった。俺がhuai4だろといったらそんなの知らないという。紗智枝は好いはhao3だという。じゃあ悪いはと聞いたらbuhaoだという。いや、huai4っっていうのがあったと思うよ。haohuaiで3声4声の順でといったら信じたようだが、私は知らないといった感じだった  ブクロについて、西口に出て、モスで食った。そのまま目白へ歩いて送った 「そういえば、処女でなくなった気分ってどんな感じ?」 「あんまり変わらない。そんなに処女ってことにこだわりはなかったし。でも、初めてしたから、そっちには随分色々気分の変化はあったけど」 「セミンの人に会ったらどうしよう。私、昨日と服同じだし」といって笑う  紗智枝は道々何度か「まだセレンが残ってる感じがする」といていた 「そうなの?痛い?」 「痛くないよ。セレンの感触が残ってる。まだセレンがいる気がするの。他のだったら嫌だけど、セレンのだと思うと気持ちいいの」 「結構、紗智枝ってえっち好きだよね」 「うん、これだけ良くされるともうセレン以外考えられないよ」 「比較できないと思うけど、俺、上手かった?」  すると紗智枝は人通りが少ないところに来てから「よくできましたー」といって笑った 「もう花丸書いてミツバチまで加えたいくらい」 「でも、俺はあまりそういうことしないからなぁ。その気になればいくらでもするけど、あまりその気にはならないかも」 「つまり、私がその気にさせろということね」 「いや、そういうわけでもないけど…というか紗智枝は素のままでかなりその気にさせるよ」 「なにそれ、私、凄いえっちみたい」 「というか初々しい態度でこっちがその気になるんだ」 「なるほどぉ…」 「そういえば、今日のこと、佐藤君や成田君に自慢するでしょ」 「どうだろう…別にしないと思うけど」 「でも向こうが色々言ってくるかな」 「あぁ、どうだったとか聞いてきそうだな、あいつら」といったら紗智枝は爆笑しだして、「あー!聞いてきそー!そういうので満足してそうだよねー!」といった。さくっとね。恐ろしいこというなぁと思った 「まぁ、事実は言っても良いよ。でも、感想は言わないでね」 「や、いわないよ、それは…」  紗智枝はしかし、そういったことに寛容だ。変わった娘だよなぁ…  俺も流石に電車で帰るといったら「じゃあ私が切符買ってあげるね」といって買ってくれた。ホームに行ったらすぐに電車が来た 「まだ帰りたくない。離れたくないよ…。私、まだ乗らない。ね、ね、もっと話してようよ」  しかし、俺の方も電車が来た 「ほら、もう帰らないと。俺は乗るよ?紗智枝も乗らないと」というが乗らない。そのまま新宿行きは去った。ブクロ行きが来て、俺は乗ろうとした 「セレンの全部が好き…」  電車のドアが開いて、人が降りてきた。ベルが鳴って、騒音が走る。俺は紗智枝の耳元に近づいて囁いた 「俺も紗智枝が好きだよ」  紗智枝はにこっと笑った。俺が「キスしたい?」と目配せすると同じく目配せで「ここじゃ恥ずかしい」と答えたので、手と手を合わせて「じゃあね」といって別れた。俺が電車に乗ってドア側を振り返ったら、いつもと同じ歩き方でゆっくり歩いていく紗智枝の後姿が見えた  俺はブクロで降りてフレンズのセブンの下巻を買って帰った。電車の中で老人のカップルに席を譲ったらなんだか随分感謝された。俺は無茶苦茶眠かったが、しょうがないといった感じ。紗智枝が俺のことを好きだというのはこの辺りなのかもしれないなと思った  紗智枝はどのシーンだか忘れたが、ん、家だったな、確か…とにかく感情が高ぶって泣きたくなったと言い出したので「ないていいよ」といった  俺も紗智枝が言うずっと前に「泣きたくなった」といったら「ないていいよ。私、強いだけのセレン君じゃ嫌」といってきた  家に帰って夕方になった。メールを出そうとケータイを取ったらメールが来た。俺もメールを返した