意外だったのは、オヤジは疲れきってて、家の中の母親に電話するにも「紗智枝の〜」という言い方で、何となく面倒くさい、勘弁してくれという感じだったそうだ。俺も疲れてるんだよと愚痴を零したらしい。孫のことはこっちで見るから帰ってくれと言われたそうだ。ちえは大丈夫かと聞いたら答えはしないが表情からしてダメっぽい。俺が恐怖を取り除いて髪を切らせてやりたいといってたことを伝えたら驚いて微かに好意的な笑みを浮かべたそうだ。  俺はといえば、警察に電話し、大田というのがつかえねーので切れ、警察相手に怒鳴りつけた。向こうも切れ、「逮捕するからな!」とか脅してきたが「あぁ?じゃあ逮捕するようなこと俺にさせるなきゃいいんだよ。俺は要求を曲げないし、法でなく俺の正義で動くからな」と一蹴。全く使えない奴だった。  しかも昨日は母さんはパルに連れられてきて、今日は1人で来たなんて間違った推測をしてるし、俺が来てないと思い込んでやがる。バカが。てめーらの法律がそんなに抑止力があるもんか。奢るのも大概にしろ。