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人工言語学研究会

アルカ

【言語データ】
作者 セレン=アルバザード(seren arbazard)
統制機関 人工言語学研究会
成立年 1991年
類型 芸術言語
先験性 アプリオリ
人工世界 有。アプリオリ
作り込み 言語:最高 世界:高
使用地域 地球、カルディア
表記体系 幻字、幼字、京極
語法 アプリオリ
母語話者数 6名
ユーザー概数 推定数百名

 人工言語学研究会代表セレン=アルバザードらによるアプリオリの芸術言語。
 最大の特徴は「アプリオリな人工言語であり、アプリオリな人工世界(文化・風土・歴史)を持ち、アプリオリな人工語法を持ち、自然言語と見紛うほど精巧に作られた人工言語である」という点である。
 ここまでのクオリティを持った同じ類型の人工言語は2013年現在地球上にアルカしかなく、世界で最も精巧に作られた人工言語である。

 28ヶ国のバックボーンを持つメンバーによって使用されてきたため、芸術言語にもかかわらず、国際補助語以上に国際補助語として使うことができる。
 国際補助語を謳いながら人工語法などの不在により国際補助語として通用しないかアンフェアになっているエスペラントと比べると、芸術言語であるにもかかわらず、よほどアルカのほうが国際補助語然としている。

 2005年にインターネットで公開してからユーザー数が増え、2013年現在ではインターネットユーザーのほうが数においてオフラインのユーザーを上回っている。
 統制は上意下達で、主な作者であるセレンらがユーザーの求めに応じて造語などするというシステムで、ユーザーの自由度が低い代わりに、今まで精巧に作り上げてきたアルカのシステムが崩れないよう純粋性が保たれている。
 ユーザーが自分で造語したりできない制約があるデメリットを克服するため、セレンらの造語対応などは非常に迅速であり、ユーザーと密に連絡を取りあっている。
 そのため、育ったユーザーが自分の能力を活かしてアルカを使った様々なコンテンツを作るという状況を生み出しており、作者のセレンに「アルカは制作サイドよりユーザーサイドのほうが有能である」と言わしめたほどである。

●その他特徴

・『紫苑の書』は世界で初めて作られ出版された「人工言語を主人公がゼロから学んで適応するまでを描いた異世界ファンタジー小説」であるが、その中でアルカが使用された。
・『人工言語学・アルカ』は日本で初めて作られ出版された「人工言語学や人工言語の作り方」に関する書籍だが、その中でアルカが紹介された。
・『夢織』は世界で初めて出版された「人工言語で全文が書かれた小説」であるが、その中でアルカが使用された。
・『魔法堂ルシアン』は世界で初めて作られた「人工言語で全編が話された、ストーリーを持った映画」であるが、その中でアルカが使用された。
・『紫苑の書』は世界で初めて作られ出版された「人工言語を主人公がゼロから学んで適応するまでを描いた異世界ファンタジー漫画」であるが、その中でアルカが使用された。
・『avelantis』は世界で初めて作られた「全編人工言語で綴られたゲーム」であるが、その中でアルカが使用された。

 このように、アルカの特徴はその先進性とフロンティアスピリットにある。
 アルカは「世界で初めて」や「前人未到」を幾度となく開拓してきた人工言語であり、人工言語史の大きなランドマークである。
 アルカはエスペラント以降停滞していた人工言語の世界を動かした人工言語であり、歴史の転換点である。

 そのほか、アルカを使った同人誌が販売されたり、音楽CDが販売されたりと、ユーザーによる活動にも特色がある。
 このような幅広いコンテンツ展開は一般の人工言語ではまずありえず、アルカの特徴となっている。

 また、アルカの教材や資料はフィンランド語などのマイナー言語よりも遥かに豊富で学びやすい。
 これは作者のセレンが教材の出版編集の経験を有するためで、アルカは市販のマイナー言語に比べて優れた教材を利用できる。このため学習が容易である。
 辞書に至ってはとても小集団が作ったとは思えないほど豊富な情報量を持った多機能な電子辞典である幻日辞典を有し、この点もアルカを特徴付けている。

 ときに、アルカの功績はセレンに集中しがちだが、セレンはそれを堅く否定している。
 というのも、アルカがここまで発展したのには何十何百人という協力者の助力が大なり小なりあったからこそで、彼らがいなければアルカはここまで頭角を現さなかったし、とうに挫折していただろうからである。
 アルカはセレンないしセレンら中心人物だけのものではなく、その功績もまた協力者全員に分配されるべきものである。

●参考資料

公式サイト:人工言語アルカ公式サイト
アルカの91年から03年までの歴史:『アルカ』
wikipedia:アルカ

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