kaan
[親族]父、父親
[反意語]laal
[レベル]
rd;kaan.l
18:赤:kyan
kyan:kyan:lu aan
[文化]
laal
・父親と子供と妻

一般的に、アルバザードの父親は日本ほど子供に干渉しない(もちろん、中には子供好きもいる)。夕方には家に帰るわりに、子育てにはあまり参加しない。父親の関心の7割は妻に向いており、子供に3割といったところである。
日本人は一般的に妻に関心を払わないが、アルバザード人は妻に一番の興味を寄せ、妻の機嫌を取ることに時間を費やす。機嫌を取っているかぎりアルバザード人の女性は貞淑で従順で家事も効率よくこなす。
アルバザード人の妻は機嫌を損ねても表面上夫に逆らわない。その代わり、仮病を使う。精神的に具合が悪いなどといって(厳密には嘘ではない)、部屋に篭って泣きはらし、子育てを放棄する(姑がいるからできる芸当)。この国ではたいてい姑は嫁の味方をするので、夫は自分の母親からも叱られる羽目になる。そのため、夫の関心は常に妻に向き、子供に向く余裕がない。

・避難場所としての父親

子供、特に娘にとって父親は避難所である。母親は父親の前では可愛い女の顔を見せるため、鬼のように怒る母親から逃げるために、父親のところへ逃げる。しかし父親は「母さんの言うことを聞きなさい」と言って適当に追い返す。
アルバザード人は家庭を持っても趣味を止めないため、父親は趣味を続ける。たいてい父親は子供がfianalになると自分の趣味に誘う。ここで子供が同じ趣味に適応できれば、そこで初めて父親は子供を大いに可愛がるようになる。これは友達づきあいというより師弟関係に近い。同じ趣味を持ち、自分が師となり、子供を弟子とみなす関係で、親子のそれではない。子供が「そんなのつまんないよ」というと、父親は子供に関心を持たないまま子供は成人する。

・父親と娘

一般に子供、特に娘は父親になつくが、父親は娘より妻に関心を示す。ただし息子に比べるとアルバザード人男性は圧倒的に娘を可愛がる。つまり父親は妻>娘>息子の順で愛するのが慣例である。
娘は幼く話題も合わないので、父親は「小さい人が家にいる」くらいにしか考えていない。娘は「パパはママから私を守ってくれるので、なんとか好かれよう」と考え、同じ趣味に手を出すことが多い。趣味が一致すると、父親にとって「この小さい少女は面白い人間だ」という認識になり、会話をするのに値する人物になる。
えてして会話が成立する3歳ごろから父親は娘を本格的に可愛がりはじめる。蜜月がピークに達するのは5歳ごろで、そこから関係は徐々に冷えていく。
日本の漫画では娘や孫に褒められてでれっとするシーンが散見されるが、アルバザードの父親は娘に褒められるより妻に褒められるほうを喜ぶ。
一般に、父親は娘の性的なシーンを強く拒絶する。オムツを取り替えるのも嫌がるし、風呂に一緒に入るのもためらう。頑張っても9歳までしか一緒に入らない。風呂後に娘が裸で走り回ったりすると「はしたない」と言って叱る。

父親が娘に対して一歩引いて接する反面、娘は一般的に父親が好きで、日本と違って思春期でも父親に憧れたままというのがふつうである。日本人のように「洗濯物を一緒に洗わないで」とか「お父さん汚い」と言った発言はない。そもそも、その発想自体がアルバザード人の娘にはない。むしろ逆に、家庭内で娘の下着が干してあったりするのが目に入ると、父親は気まずく不快に感じる。
娘は幼い頃は父親と結婚したがり、母親を排除しようとすることすらある。父親に懐いてくるのは生涯続く。一方父親は生涯通じて妻に関心があるため、過剰に甘えてくる娘を適度に引き離すことが多い。
特に10歳を過ぎると父親は娘と一歩距離を置いて、女性として扱うようになる。娘は父親に近付こうとするが、父親のほうが距離を置こうとする傾向にある。思春期以降、父親が娘に行う接触はハグや頭撫で撫でやキスなど、狭い範囲に限定される。(身体接触自体を好まない日本人や凪人にとってはこれでも親密に見えるが)
また、たいていの娘にとって理想の男性像は父親である。それは子供のころから母親や周囲の人間が、父親がいかに偉大かを吹き込むためである。
日本では母親が父親の悪口を子供の前で言うことがあるが、アルバザードでそれをすると完全な悪妻となる。母親は子供の前では常に父親は偉大だと吹き込むことが美徳とされ、子供の前で父親を貶すなどあってはならないとされる。
たまった母親のフラストレーションはたいてい夫本人か、あるいは母親の両親へ持ち込まれる。すると母親の父、つまり夫から見た舅が怒る。夫はそれが怖いので、妻をなるべく怒らせないようにするという好循環が生まれる。

・父親と息子

父親は娘に比べ、息子をあまり可愛がらない。息子に対しては壁として立ちはだかり、「いつか俺を倒して越えてみせろ」という態度で臨む。息子はそんな父親を偉大だと思うと同時に、怖いとも感じる。
父親にとって息子は後輩と部下とライバルと後継者を合わせたような存在である。立派に育て上げ、いつか自分を越えさせようと考える。

・夫と姑

→laalの通り、アルバザード人男性は総じてマザコンがデフォルトなので、何かあれば夫は姑を優先する。しかし姑はここで息子を味方に付けると、「嫁が家出するのでは?」と危惧するため、あえて嫁の味方をする。
従って嫁と姑が仲違いした場合、たいてい次のようなパターンで事態が解決される。
1:嫁が姑と喧嘩する
2:嫁が夫に相談する
3:夫は姑の肩を持つ→嫁、発狂
4:3を見てカタルシスを得た姑が満足し、嫁の肩を持ってやる
5:姑から華を持たされた嫁がカタルシスを得て、問題解決する
6:夫にだけフラストレーションが残るが、男なので我慢する

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