arbaren
[言語]古アルバザード語、アルバレン、幻国語。幻語はアルカで幻国語はアルバレン。
[レベル]
20
[文化]
eldseta

●概要

名称:ar(アルバレン)
系統:アテン超語族ユーマ語族シフェル亜語族リュディア超語派レスティル語派西レスティル語群(atenamat, yuumaemit, xiferfiam, lyudiaifal, lestilxeltem, alaslestiltalk)
使用年代:sm_lj
分布:アルバザード、カレンシアなど
話者:アルバザード人、カレンシア在住の元アルバザード人など。rd以降はaに押され、時代を追うごとに話者が減少。al以降は地方の農村部などにひっそりと残るに留まる
類型:SVO、NA、Pr
認知様式:客観的把握→二重把握:ardの頃に凪霧の影響で変化

レスティルがアルバザードに改名されたため、言語名もそれに合わせて変化したもの。従って基本的にはlsと同じ。

●語順

SVOのみ。
arba fitat heren(アルバ王はリンゴを与えた)

tsunkを使ってイントネーションを変えることでOSVを表すことができる。tsunkの後にはポーズが入る。
heren, arba fitat(リンゴを、アルバ王は与えたのだ)

SOVやVSOなどの語順は表現できない。基本的に英語と同じ。

主格と対格の語尾は失われている。

●修飾

lsと同じNA。
viku le kai(大きな男)
baog he vivi(強く殴る)

●属格の消滅

属格がなくなり、kenoを使うようになった。
lsでできたeはrdに入ると頻度が増えていった。ただしaと違い、eは母音の前でもt'にはならない。

lestil keno daiz(レスティルの王)
non keno hacma(私の勇者様)
daiz e arbazard(アルバザードの王)

●関係詞

lsと同じ。
kaldaiz rom lestil keno daiz kululut(レスティルの王が建てた国)

関係詞節内の前置詞が残存するようになった。
kaldaiz rom mete fiasit kal(メテが生まれた国)

●前置詞

lsと同じくPr。
sou laatot kal arbazard(彼はアルバザードで死んだ)

●連体詞と代名詞

ardで「こ・あ」の二段階に戻る。
連体詞は前置のまま。単語もlsと同じ。ただしtun(これの)とLun(あれの)は属格の消滅とともに消えている。tu keno, Lu kenoとする。

「この、これ」tu
「あの、あれ」Lu
「これの」tu keno
「あれの」Lu keno
「彼」sou
「彼女」luu

男女が分かれている点でアルカと異なる。
遠近では分けないのでluとlaの違いはない。

副詞の一部、reやmiなどもls同様前置。

●数

lsと同じ。ただし10のtoはardではtooになり、23のpararaizも消滅→sidalx

●助動詞(エクスプローダー)

lsの基本語順はSVOだが、助動詞が付くとSOV語順に変わる。
一方arでは助動詞が付いてもSVOのままである。基本語順のSVO化が統語システム全体に広まったと見てよい。

ard_ark(sm_rd)までの間に爆発的に増えた。rdの最初のほうでほぼ出揃っている。副詞と違って動詞の後にheを伴わずに使う。
助動詞の数が増したことで、複数の助動詞をひとつの動詞に繋げる機会が増えた。そのため動詞と助動詞、助動詞と助動詞の間は-で繋ぐ。
an kui-mal heren(私はリンゴが食べたい)

sm後期にかけて二重把握により主観的把握が入ると位相の活発化により、助動詞に男性形と女性形が生まれ出す。たいていの場合、それまでのものが男性形で、女性形が新たにできた。音を弱めて女性形とするものもあれば、malに対するlanのようにltk(lan自体はszd。借入時期がltkという意味)などの外国語から取ることもあった。
non kui-lan heren(私はリンゴが食べたいわ)

●人称代名詞

主観的把握を獲得したものの、爆発的に増えるのはaから。

●敬語

敬語は助動詞に尊敬や謙譲や丁寧を指すものがある。助動詞で示す。
例えば丁寧は男性はVVta、女性はVVnoとなる。動詞がkuiなら直前の幹母音がuなのでuutaないしuunoになる。
non kuit-uuno heren(私はリンゴを食べました)

●疑問文

lsと同じく助動詞のnoを使うが、lsと違って語順がSVOのままになる。
tis kuit-no heren?(君はリンゴを食べたの?)

●否定文

助動詞denを前置。ハイフンなし。
den ketta(行かない)

●命令文

reやmiを使って表す。reやmiも助動詞の仲間なのだが、前置され、ハイフンはいらない。一方、命令の度合いを弱化させるmにはハイフンが必要に。
命令文の表現に関してはfv_lsまで通して変わっていない。arでは助動詞の増加に伴ってreの位置などいくつかの点で変化がある。

fv
命令:re ku(言え)
敬意命令:mi ku re(仰いなさい)
依頼:re ku m(言って)
敬意依頼:mi ku m(仰ってください)
禁止:na ku(言うな)
敬意禁止:mi ku na(仰らないで)
禁止依頼:na ku m(言わないで)
敬意禁止依頼:mi na ku m(仰らないでください)

ar
命令:re ku(言え)
敬意命令:mi re ku(仰いなさい), mi re xante(返事をしてください)
依頼:re ku-m(言って)
敬意依頼:mi ku-m(仰ってください)
禁止:na ku(言うな)
敬意禁止:mi na ku(仰らないで)
禁止依頼:na ku-m(言わないで)
敬意禁止依頼:mi na ku-m(仰らないでください)

●テンスとアスペクト

lsと同じ

●時制の一致

fから通してaと同じシステム

●tie_tun

ker_tuである。
sou kut ker luu kui heren (tu)(彼は彼女がリンゴを食べたと言った)


●舞台裏(音の変遷)

→xalit
一般に言語学的には単語と音では音のほうが変化に時間がかかる。「た」は1500年前でも「た」と発音されていた。
数百年の間に音韻が変化するかどうかは、変化することもあればしないこともあるが正しい。
全言語変化させないと面倒で作らなかっただけの印象を与えるし、全言語変化させると変化させないとサボっている感を指摘されそうで無理に変えた感がある。そこで現実的にはバランスを取って変化させる言語とさせない言語を作るのが良いだろう。
幻字、理字、アルハノン、つまりアルカ、ルティア語、メティオ語については変化させた。一方神は成員が変化しないのでfvは変化なしで、これはむしろ当然。そして変化させない言語としてアルバレンを選択。これはアルフィが実質的な宗主国で神との繋がりの強い言語であったというところから導いた。
ただし響字ができたzgからrdの間まで地球換算で1500年ほどあるのにまったく変化がないのは妙だということで、多少変えた。例えば日本語もほとんどの音が1500年前と変わっていないが、「は」がpからhになったり、母音が減ったりと一応の変化はしている。その程度にはアルバレンも変えたほうがリアルだろう。とはいえ神の問題があるため、位相を作って上方は音を保存させ、庶民は音を保存させず、位相による音の違いというある地域での英語のような造りにした。
とはいえ読者は庶民のほうと上方を個別に覚える必要はなく、日本語で文献上残っているのが貴族の言葉で庶民の言葉がよく分からないのと同じように、文献的な事情から歴史的に確認できるのは当然上方なので、読者としてはfvのつもりでarの音を捉えればよい。つまりaに古子音4を足しただけで考えればよいし、読みも素直に幻字の転写読みでよい。
ほかの言語の音の変化についてはtiaren,arkaなどを参照のこと。

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