lim
[言語]音韻、音素
[レベル]
19:恣意
[語法]
音韻は何にも入れないか//に入れる。音声は[]に入れる。これは地球と同じなので覚えやすいはず。
[文化]
<音素の歴史>

・f_rf

fでsartが作った24子音5母音の29音素体系が最初。
fvは彼らが分裂などしてできた神々が使った言語であるため、音素はfから継承。
rfはfvと同一の言語で、時代が異なるだけ。人間と違って成員が入れ替わらないため、音素は保持。
ここまでから、f=fv=rf=29と分かる。

・シージアとレスティル

szやfrfは寿命を持つ人間の言葉で、しかも神と別々に暮らしているため、当然時とともに音素が変化する。つまりfvにない音を持つ。ly_arも同様。
神々はtmでレスティルに住んでおり、cv後も実質宗主国として現代まで影響を強く及ぼしている。zgでは神人貿易も盛んであった。そのためレスティルはシージアより神との繋がりが強く、fv_rfの影響が強い。つまり変化の度合いをszと同じに設定するのはおかしいということになる。単語と音は変化すれど、その度合はsz_ltより小さくなければ辻褄が合わない。→xalit

・ly_ar

fv_rfに近い音素体系であることが予想されるが、人間の言語なので変化がないということもないだろうと予想される。なのでそのように作る。

・階層による位相差

階層による位相差も考える必要がある。
高官や商人は神と直接交流があり、信仰度が強い。神から授かった音をおいそれと変えることはないし、そもそも変えても不便なだけなので、むしろこの層は自発的に変えたがらない。
一方庶民はそんなこと知ったことではないので言いやすいように勝手に変える。これが彼らの生活を考えた上で出てくる違いで、リアリティの種となる。

結果、上流と中下流で音素の乖離が起こる。
これは地球でも存在するパターンで、階層によって発音が違うことはままある。

以下ではly_arの音素の変化例を見る。

・sとxの交替

lsdで起こった音の変化。sとxが入れ替わった時代がある。根拠はsiina。
fではxiina<xi/na。frfとlyでもxiinaで継承。しかしlsd初期までにxiinaが失われる。
その後lsd中でsとxが交替。そしてこの時代に古語の形態素を用いてxi/na>siinaができる。ずっと生きている人から見れば2回同じ形態素から造語しただけに見えるが、長い時を経て同じ形態素が二度使われただけで、当人らは事情など露知らずということになる。

後期lsdに再度sとxが交替。つまり「戻し」が起きた。
「戻し」なのだから、最初の交替後に起きた語には再交替を適応しない。
そこでsikuと発音されていた単語はxikuに戻っても、siinaはママとなる。
それがarやaに継承され、現在に至る。

「好む」がxiinaでなくsiinaなのはこのような歴史的に複雑な事情がある。異世界の言語学はここまでやる。
世界を作るということは歴史を作るということで、共時的な考察だけでは限界がある。
加えて言えば現実の古アルカでsiinaがxiinaでないのはまたさらに別の理由があり、現実と虚構を別々に覚えねばならず、大変である。よくファンタジーをやっていると空想と現実の区別がつかなくなると言う人がいるが、リアルファンタジーだと逆だ。現実の学問ありきでそこにファンタジーを矛盾なく加味していく作業なので、虚構は虚構と分かっている人でないと難しい。

・響字の音素

響字は学者らがベルト監修の下で作った。彼らは上流なのでrfの音素を積極的に使う。
つまり響字は上流階級の音素を表す。日本の平安時代と同じで、庶民の言葉はほとんど記録が残っていない。
極端なことを言えば、もしかしたら庶民はavelantを「アッチェレント」のように発音していたかも分からない。
現代感覚ですぐ紙に書けばいいと考えるのは歴史的考察が足りない。この時点での庶民は筆記用具を得られないし、文盲だ。

・教育と乖離

上流と中下流との乖離はsmになって教育事情の発達とともに縮小する。
教える側は学者で、学者は響字を作った階層である。従って乖離は上流側に引き寄せられる形で縮小する。

しかし下流は満足な教育を受けられない。そこでsm以降は上中流と下流間の乖離となる。
要するに中流を引き上げただけだが、マス層の引き上げは意味が大きい。その言語で実際に使われている音素を言えと言われたら通常マス層のものを挙げるからだ。

sm以降は庶民も筆記用具を得られる層が出るが、その層が既に上流と同じ音を使うようになっているので、結局下流の発音は地球の言葉と同じく確定できない。
「下流はkをsと発音するようだ」など、当時の文献で残っているものの中から根拠になる記述を探さねばならないが、そう都合よく見つかるものでもない。

・rd以降

rd以降は神が表社会から去り、アシェットという求心力もなくなる。
さらに庶民も当たり前のように紙に文字を書くようになる。
arもaも好き勝手に国民が音素を変化させる。

・革命

革命前のvlではaも300年以上経過しているので、当然音素がそれなりに変わっている。
もっとも音素というのは単語より遙かに長いスパンで緩やかに変わるので、300年だとしばしば短いくらいだ。とはいえ300年でがらっと変わるケースも地球の言語にはあり、300年でどれくらい変化するかはしばしば判じ得ない。

具体例を出すと、革命前はaxelと書いて「アジェル」と読むようになっていた。ajelだと「アイェル」と読む。
kaitは「ケート」と読む。二重母音も変化が起こっている。

原理主義者のミロクはrdで最初に作られた音の設定を正式と考え、書いたとおりに読むように教育を施した。この背景には、上流階級ほど保守的で300年とはいわないまでも古めかしい音素体系を保持していたという事情がある。日英などにも一端が見られる。
同時に、英雄たちの使った言葉に戻すことで、悪魔を倒して平和をもたらした時代へ回帰しようという政治的イデオロギーを打ち出している。
言論を操れば思想を操るのも容易い。人の精神をどう喰らうかミロクはよく熟知していた。上流ほど保守的で未来と過去に明るく、下流ほど似非革新的で目先のことしか見えない。上流の趣向に合わせつつアルティス教の原理を盛り込んだ精神支配がこの教育の背景にある。

学術機関やメディアを使って矯正されると国民の大半は矯正される。ただし老人や下流や田舎ほど矯正しづらい。
いくらミロクが偉大な革命家だろうが、「一人残らず矯正できました」というのはいかにもご都合主義くさい。作者が方言や位相を作るのが面倒で逃げた感じがする。
現実問題80の老人が発音を今更矯正できるかという話だ。器用な老人ならまだしも全員だ。現実的ではない。
そこで矯正できた部分とできなかった部分を両方作り、田舎や下流などに元の発音を残す。こうすることで世界はリアルになり、深みを増す。

・sz_lt

sz_ltも同様に音素が変化している。
zgまでは文化の坩堝で革新的な国で、神の影響も少なかったため、fv_rfとの音素の乖離はly_arより大きい。

・fとΦとh

sz_ltの音素の変化例を挙げる。

前期szdでf→Φ。例えばfaiがΦaiに。
後期szdでfvから輸入したものはfのまま取り入れ。結果fとΦが別々の音素として確立。元を辿ればどちらもfなのに、取り入れた時代によってfかΦか変わる。当然sz土着の新語にはΦの入る単語もできるようになる。

zgで響字ができる。fとΦが別の字として登録。このときはhもある。
mtでhが発音されなくなる。響字上では書いていたが、発音されないのでmt後期でhが'になる。'orettなどが例。

smでhが発音されるようになる。hが記述の上でも戻るが、'の付いている単語については既に'orettなら「オレット」で耳が覚えているので戻さない。あくまで外来語や新語でhの付いているものだけhを発音する。
これは当たり前だ。人々は生きている。'orettで耳が覚えているのに「ホレット」に戻すはずがない。机上の空論だとホレットに戻ったように感じられるが、彼らの生活を想像するとそれはありえないと分かる。
日本語の「母」も「パパ」から「ハハ」へ変わったが、その後入ってきたpはpのまま発音される。パリをパリと発音するからといって今更母をパパに戻すかというとそんなことはありえない。オレットもそれと同じだ。

smで再びf→Φ。Φ一色となる。
後期smで理字ができる。fはこのときないので、fの文字はない。竜字や幻字に転写するときは先方のfの文字で転写する。例えば幻字だとfoxの字で示す。

・塔字(アルハノン)

→hac
tmでilhanoiによって考案されたアルハノンは響字とは完全に独立した表音文字である。
ただ、幼字から脱却したという歴史を持つ以上、幼字をベースに持つ。

ハングルに近い文字だが、ハングルとの違いは文字のデザインがアポステリオリだという点である。
ではアプリオリの表音文字はアトラスにないのかというとそうでもなく、例えば幻字がそうである。

アルハノンはメティオを中心に境方や魔方で使われている。
つまりarmetiaは竜字・塔字・理字でできているわけだ。そこに幻字が加わることになる。

子音字は無子音入れて25で、母音字は5。
文字の形と順序は以下のとおり。p,b,t,d,k,g,m,nと進む。
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このころは音声学は存在しないが、調音は内観できる。ilhanoiは内観に基づいて調音点が前寄りのものから配列した。
調音法は頻度の高い順に並べ、閉鎖、鼻音、摩擦、流音、半子音とした。
rdで音声学を立ち上げたセレンはこの順序を響字より体系的な配列と評し、feeteda作成の際に参考にした。

幼字のデザインをいかに塔字に組み替えたかは以下を参照。
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幼字とアルハノンの対比。
http://cid-dd6eff55a81cbf67.skydrive.live.com/self.aspx/arka/alhanonkempe.jpg

・響字の数

響字は50文字。子音35の母音15。うち29文字はrf,lsで使う。lsなどには21音が欠けることになる。
ほかの参加国らの言語がこれら21音を分散して持つ。例えばszにはΦの文字がある。

ところでこの50という数は現実的には何が根拠となってどこから来ているのか。
『アルカ』p67の『制アルカオノマトペ』のリディアの試算に子音32母音5の37音体系というものがある。これは『制アルカオノマトペ』ごろのアルカの音素の体系である。
37には半子音y,wがない。yの代わりにjがあり、wに当たるものが含まれていない。子音としてカウントされていないし、母音にもカウントされていない。しかし古にはyunkやwaのような単語があるので半子音がないわけがない。そこでjをyと捉え、本来あるはずのwを入れ、都合38音とする。
ところでこうして見ていくとドイツ語のichのヒの音がない。古には辛いのヒなどにこの音があり、制新生もtihなどに現れる。ハのxを音素としてカウントするならヒもカウントすべきだろう。そこでヒとその有声音を加え、35とした。
これを響字とすれば現実を巧くリサイクルできるが、母音5というのは当時の響字参加国の全母音としては少ない。そこでp65の『制定語彙』の母音リスト(15音)を採用する。すると母音5から15になるので10増え、合計50字となる。ちょうどキリも良い。これが響字として21に採用された。

一方rf,lsの音素29は、p67のメルの主張を元にセレンが制の時代に作った新生古から来ている。
両方ともそれなりに人工言語にしては歴史のある設定といえる。

・響字のデザイン

響字は幼字の読みを利用して音声表記に用いたもので、当時はfvが中心的な言語なので、fvの音素がベースとなる。例えばdiaの幼字でdを指す。fvの29音はこのように単純に幼字から引っ張ってくる。
一方fvにない音はfvにある近い音の文字をアレンジするか、何らかの言語でその音を含む幻字で示す。あるいはゼロから別途作る。

例えば前者の例としてこのようなものがある。fiinaはszではΦiinaと読まれる。Φを含む字で最も頻度が高いことから、fiinaの幼字をΦの表記に用いる。つまりfiinaの幼字をΦの響字として用いる。
もちろんfvではfiinaの幼字はfiinaと発音される。fを指す響字はfaiの幼字なので、fiinaという幼字の音を指すのにfaiを使い、fiinaを使わないことになる。fiinaの幼字がfでなくΦになるのはfvだけで見るとややこしいが、幼字を活かしつつ国際的に使うことを考えるとこうなる。
なら一から表音を作ればいいのにと思うのは現代人であって、それはまだ幻字の誕生を待たねばならない。どっぷり幼字に使っていなかったalhanonだけは早々表音文字に辿りついたが、幼字ありきの神々にその踏ん切りはつかなかった。
とはいえアルバザード人は神ではないので自分の言語にない音を使う気はベルト会談から離れるほど無くなり、結果これが竜字を生む。にしても響字の崩しなので、純粋な表音はやはり幻字を待つことになる。徐々に歴史が進化していて面白い。

一方、後者の例としてこのようなものがある。両唇入破音はly建国後のfrfに見られる音で、farfaniaが響字参加国だったために響字に存在する。この音はfvにはない。この音はしゃっくりを意味するpagという語のpの部分に来ている。fvでしゃっくりはcokotで、幼字表記はcoki/teeze(乱れた風)である。そこでこの2文字を組み合わせて1字にしたもので両唇入破音の響字とした。これがデザインを別途作った例である。

・響字の配列

響字のころは音声学がまだないため、体系的な配列はできない。
しかし調音点と調音法は内観できるため、ハングル同様後の音声学上の特徴を使ってある程度規則的に配列できる。

子音について。
まず調音点は最も頻度の高い歯茎を中心とする。次に歯茎の前の歯音、次に歯茎の後ろの後部歯茎。
このように、歯茎から近い順に前後ろの順で並べていく。前優先なのはfvで前寄りの音の頻度が高い傾向にあるためで、この傾向は時代の遠く離れたアルカにも継承されている。
調音法は閉鎖・摩擦・鼻音・流音等の順である。
無声は対応する有声の先に来る。

母音について。
前側から徐々に後ろへ向かう。非円唇が対応する円唇より先。『アルカ』p65に倣う。

具体的には以下のとおり。
左端が幻字での転写。その右が響字。その右が音声。この音声のうち例えばfvは29種を音韻として選択する。右端はその幼字の本来の読みで、基本的にfv。
半子音だけはIPAだと分かりにくいので音韻で示した。ヤ行とワ行である。

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arkantisで打てるようにアクサンテギュしか用いない。t,d以外のすべての幻字のアクサンを用いている。26+24で正しく50となる。
このように、響字はarkantisで表記できる。ただし幻日ではf,fv_rf,ly_ar,sz_ltの母音については長短を区別しない。これらの言語でkeetといえば響字的にはkEEtだが、これらの言語について述べるときはこれらの言語の音韻を用いてkeetと表記する。

子音についてもf,fv_rf,ly_ar,sz_ltのC以奥のh以外の摩擦音についてはすべてHの音韻を用いる。響字的にはhanoiはKanoiと綴るべきだが、これらの言語ではHanoiと綴る。また、aではHすらないのでhとなる。つまりhanoiと綴るし、tihと綴る。
また、sz_ltにはf,vがなくF,Vしかない。vlandやevaの響字的な綴りはVlandやeVaであるが、sz_ltと分かっている状況ではf,vで転写する。sz_ltにはf,vがないので混同はせず、sz_ltのF,Vはどのみちar,aではf,vに転写されて入ってくるので問題ない。ただ、正確な音はF,Vだとは覚えておくべきである。

響字の示す音声を示す場合は[]に入れる。例えばszkの時代にvutと書けば読みは[Vut]であるが、同じ綴りでもltでは[VM]となる。
同様にvland,szの発音は[Vland]となるが、vland,ltは[VlAnd]となる。
響字が音声と同時に音韻を指したのは初期だけで、時代を経て言語が変化するに従って音声と音韻が乖離していく。綴りが残って音声だけ先走って変化するのは言語学の常識で、響字や竜字や理字でも同じことが起こる。

具体的な文字の順序について。
まず歯茎のt,dが来る。
次に同位置の摩擦でs,z。
次に鼻音でnが来る。鼻音はnとmしかないため、ここで先にmを割り込ませてまとめる。
流音4つが頻度順に並ぶ。
前側の歯音に移ってS,Z。
後ろ側の後部歯茎でx,j。
前側の唇歯に移ってf,v。
後ろ側のそり舌でX,J。余談だが、日本のJapanは中国語のリーベンから来ているが、どうもこの音はリーではなくジーに近く、このJの音ではないか。とするなら響字でJとなっているのはそれなりに音声的に合点のいく話である。
両唇に行ってp,b。
ここは摩擦の先にその他の音を割り込ませ、pの入破でPと、bのふるえでB。p,bと関連付けるために割り込ませている。
摩擦でF,V。
硬口蓋でy。

以降は後ろ側しか残らないので前後前後という均衡が崩れ、比較的前寄りの軟口蓋から順に後ろへ。
まずk,g。
その後イレギュラーだが、硬口蓋摩擦のC,Yが来る。順序が崩れているのは、ハ行系摩擦音をここから最後まで通すため。Yは調音点が同じなので覚えやすい。Cが来ているのは幻字のデザイン的にyを引っくりかえしたものがcだからであって、cukの音とは関係ない。ただ、cだと読者はドイツ語のichなどと絡めて覚えられるかもしれない。
次に摩擦のK,G。幼少期のメルがhanoiをkanoiと言ってたのが懐かしいが、こうしてKという表記ができると音声学的にも現実的にも響字的にも合点がいく。
残りhにかけてH,R,hと進む。

母音は上述のように、前側から進む。
iireのiとipのiはfvでも音声が異なる。fvで長母音と短母音は音声が異なる。fvの母音は5だが、長短を区別すると10弁別できる。あと5つをほかの文字で回す。
ちなみにfvやlsの場合、音声上では母音の長短を区別するが、音韻上では同一視する。従ってこれらの言語の響字では5つしか母音字を使わない。すなわちi, e, a, o, uである。

・節字

→hac
節字はCVの音節文字で、仮名を想像すればよい。
無子音含め子音19の母音5で、ここからyiとwuを引いた93字が節字である。
そのほか撥音記号などが数点加わる。

響字のアンチテーゼとして作られたため、幼字が元になっているのは響字と同じ。

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・竜字の数

smでできた竜字はarの音素を反映して29字である。子音24の母音5である。

・竜字のデザイン

→hac(・ペンと筆、・デザインと国民性)

竜字は主に商人や役人がペンで繋げて書きやすいよう崩していったもので、地球でいうとアルファベットの筆記体のような崩れ方をしている。
繋がりをよくするために、左中央の高さに起点があり、右中央の高さに終点のある字が多い。起点と終点の位置を守るためにむしろ響字より冗長にする場合すらあるが、それは結局一文字一文字の合理性ではなく全体の書きやすさという合理性を活かした結果である。

dのように変わらないもの、zのように繋げて書きやすくしたもの、mのように回転させて書きやすくしたもの、LやHのように複雑に崩したものなど、崩し方は多彩である。

・竜字の配列

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響字を元にしているので、文字の順序は響字と同じ。
ただし響字のうち竜字にないものはスキップすることになる。
音韻はf,fv_rfと同じで29。上でも述べたとおり、母音は音韻上では長短を区別しないが、音声上では区別する。keetとketでは音が異なるが音韻は同じ。響字的にいえばkEEtという発音でも、竜字の音韻上はkeetと表記する。

響字に比べ、そり舌がなかったり、hを除くC以奥の摩擦音がHにまとめられていたりといった違いがある。

・理字の数

smでまとめられた理字は竜字より1つ多い30字である。子音22の母音8である。

・理字のデザイン

→hac(・ペンと筆、・デザインと国民性)

理字は響字の一部を切り取ったいわばカタカナ的な文字である。
竜字と違い、繋げ文字前提ではない。ただし理字内に草書のような繋げ字風の書体は存在する。デフォルトではこのようなルーン文字を彷彿とさせるブロック体である。
竜字と独立した崩し方を発展させていったが、画数の少ない字の形など数に限りがあるため、竜字と同じデザインになった文字もある。
ただ、示し合わせてないので当然音は一致しないことがある。例えばxのような字形の文字は双方にあるが、音が異なっている。混乱に注意したい。

・理字の配列

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こちらも竜字同様、響字から理字に存在しない文字を落としていって文字を並べる。
竜字に比べてラ行が2つと少ない。f,vがないのが特徴で、代わりにF,Vがある。eVa(雪)は日本人なら日本語のまま「えぶぁ」と発音すればよい音である。
母音は竜字より多く、8母音ある。

・幻字の数

rdでセレンが作成した幻字はアルカの音を表す。
アルカは使徒が持ち込んだ様々な自然言語をまとめた最大公約数的なアポステリオリ言語である。ゆえに音素も最大公約数的になっている。
少なすぎず多すぎずなるべく共通性のあるものを選んだ結果、4音が捨象されて25音となった。従って幻字も25字で、それにシュワーなどが入る。

『アルカ』p65に『制定語彙』の音素(というか音声)が挙がっている。子音38の母音15で53音。これは恐らく音声であって音素でない。
この数を神話上は何に使うかだが、rdでセレンがアルカを作るときに使徒の言葉を聴き比べ、彼らの口から出てきた異なり音声の総数とする。つまりアシェットを構成していた人間の言語の音声の総数である。音素ではない。
ここからセレンは音素を導き、その上で取捨選択をして25音を選んだ。現実のほうは『制定語彙』から直接制の音素を選んだわけではないが、大体これに近いわけだからしっくりくる。

この時点ではまだfeetedaがないので、響字をひっぱり出してきて、足りない音は響字を変えつつ対応したと思われる。つまりセレンは使徒の言葉を聞いて響字を元に音声を記述し、響字にない音は随時新たな文字を作るか響字に記号を加えるかして記述した。
こんなことをしていればfeetedaが欲しくなるのは必然で、どうりで共時言語学が発展したわけである。

・feeteda

響字の50は響字参加国の音素の数であり、世界全体の音素や音声の数ではない。
そこでrdでセレンは幼字や幻字を元に包括的なIPAに当たるfeetedaを、調音音声学の観点から作った。
上述のように調音点と調音法についてはアルハノンの配列を参考にしている。

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・文字の比較

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