実績


●実績

 以下は本研究会の業績と、アルカを使って作られたコンテンツの実績――即ちアルカの使用実績を列挙したものです。
 ここで取り上げたものは人工言語史やアルカ史の中でマイルストーンとなるようなもので、細かな実績は載せていません。

1991年7月19日ごろ:セレン=アルバザードら、人工言語アルカ(後の古アルカ)を制作開始。
1990年代後半:全編アルカで綴られた歌"non keno hacma"が作られる。制作過程や経緯や制作者については記録があまり残っていない。恐らくだがアルカの初めての歌ではないか。
2001年:セレン=アルバザード、制定言語アルカ(制アルカ)を制作開始。
2005年秋:セレン=アルバザード、インターネットサイト「新生人工言語論」を開設。日本で初めて人工言語の作り方を指南した。人工言語史についてもまとめ、人工言語アルカも公開。
2006年春:セレン=アルバザード、ネット小説『紫苑の書』初版を執筆・公開。「本物の異世界には地球と異なるアプリオリで精巧な言語・文化・風土があるはずで、主人公は翻訳アイテムなどのご都合主義に頼らず言語などを学習することになるはずだ」というコンセプトで書かれたファンタジー小説で、このコンセプトを実現させた人類初の小説。人類がたどり着いたファンタジー小説の新境地で、数万年の人類の歴史の中で初めての作品であった。ニッチすぎる分野ながら小説界の歴史に名を刻んだ作品として、物書きとしてのセレン=アルバザードの最大の偉業といえる。
2007年3月8日:リディア=ルティア、セレンの次男ユルト=ルティアと長女ルシア=アルバザードを出産。アルカの初のネイティブとなる。自然言語並みに作り込まれたアプリオリ人工言語の世界初のネイティブの誕生であった。
2007年10月:セレン=アルバザード、ネット小説『夢織』初版を執筆・公開。全文アルカで書かれた初の小説。自然言語並みに作り込まれたアプリオリ人工言語で書かれた世界初の小説であった。
2008年1月19日:セレン=アルバザード、新生アルカを制作開始。
2008年9月ごろ:セレン=アルバザード、4コマ漫画『ねこにっき』を制作・公開。全編人工言語で書かれた世界初の漫画であった。
2009年5月下旬:ニアス=アヴェランティス、シューティングゲーム「avelantis」を制作開始。人工言語のみで作られた日本語などの自然言語を混じえない世界初のゲームにはアルカが採用された。
2011年ごろ:ヴェルケット=レイスロンド、人工言語アルカの同人誌を制作。同人即売会にて複数回販売。自然言語並みに作り込まれたアプリオリ人工言語で書かれた世界初の同人誌であった。
2011年6月24日:セレン=アルバザードら、人工言語学研究会を発足。「新生人工言語論」を解体し、「人工言語の作り方」「人工言語学」などのサイトを制作。
2011年8月1日:セレン=アルバザードら、「動画でわかるアルカ」をyoutubeで公開。声優を起用してアルカを紹介した動画を制作し、アルカユーザーの裾野を広げた。
2011年10月24日:セレン=アルバザード、小説『紫苑の書』を出版。世界初のコンセプトを成し遂げたネット小説をついに書籍化した。これは電子出版もされているため、ネット上でも閲覧可能である。
2011年11月4日:セレン=アルバザード、『人工言語学・アルカ』を出版。人工言語学が樹立され、人工言語の作り方、人工言語アルカ、夢織が書籍として出版された。
2012年7月19日:セレン=アルバザード、小説『言語学少女とバベルの塔』を出版。言語学を小説仕立てで解説した世界で初めての書籍。言語学者としてのセレン=アルバザードの最大の功績である。
2012年7月28日:セレン=アルバザード、映画「魔法堂ルシアン」をyoutubeで公開。全編人工言語だけで演じられたストーリー性のある映画としては世界初のものであった。言語はアルカが採用された。
2012年12月:フィクセル、冬コミでアルカで歌われた歌の入った音楽CDを販売。
2013年1月25日:セレン=アルバザード、渡辺しまの漫画『エスとエフ』に登場するパラディス語を前年に受注制作。この日『エスとエフ』の単行本が出版された。人工言語学研究会の商業誌デビュー作。非企業による人工言語が漫画商業誌に掲載された史上初の快挙
2013年2月4日:セレン=アルバザードら、漫画『紫苑の書』を出版。人工言語を前面に押し出した世界初の漫画が出版された。

●特徴

セレン=アルバザードの関心事は「前人未到の分野を開拓する」ことにあり、フロンティアスピリッツに溢れている。
人工言語や人工世界や言語学に関し、まだ誰もやったことのないことを新規開拓することに関心がある。
それは自分たちの業績によって歴史を少しでも動かしたいと考えるためである。
歴史を動かすために、それまで誰もやったことのないことに挑戦し、フロンティアとして歴史に名を刻む。
セレンの関心はそこにある。結果的にセレンと知己な人間もその精神に巻き込まれ、活動に貢献してきた。

人工言語学研究会の実績を見れば分かるとおり、ほぼあらゆる分野を開拓している。
これから時代がどんどん進んでアルカのような作り込まれた自然言語ライクなアプリオリ人工言語ができたとしても、それを使った世界初の偉業は既にセレンらによって先回りされている。
セレンが躍起になってアルカを使ったコンテンツを色々作ったのは、未来人がどんなに自分たちより優秀であっても、既にアルカが様々な分野に先回りして世界初の座を獲得しているという事実を作っておきたかったためである。

エスペラントは最も知名度の高い人工言語だが、PCのない時代に作られたため、エスペラントだけでできた各種コンテンツは少ない。特に映画や漫画などのコンテンツに乏しい。
セレンはエスペラントに先回りされ、「先人は制作環境こそ悪いが、各分野に一番乗りするには適している」という事実を知り、悔しい思いをした。
それでPC黎明期であるセレンの時代に未来人を出し抜いて先回りして色々なコンテンツの初めてを作っておこうと考え、必死になって作業した。その結果がこの実績である。

特筆すべきは「アルカ」と「紫苑の書」と「言語学少女とバベルの塔」であろう。
これらは人工言語制作者、物書き、言語学者としてのセレンのそれぞれの側面における業績であり、かつそのどれもが世界で初めてのコンセプトというフロンティアスピリッツに溢れるものであった。
それに『アルディア』という連載小説および世界設定書が入ることで、4つの前衛的なコンテンツを作ったといえよう。