概説
●構成
アルディアは異世界カルディアの歴史小説です。物語はordinとlanjという二つの時代で構成されます。
この世界ではメル暦という独自の暦が用いられます。メル暦と西暦の関係は下図のとおりです。ordinとlanjの二箇所で西暦と接点があります。
●ordin時代
ordinとは、魔法が存在する中世の時代です。当時の人々は悪魔の脅威に曝されながら生活をしていました。
メル2年に地球から10才の少年が召喚されてきました。少年は20年後のメル22年に悪魔を滅ぼし、地球に帰ります。
●lanj時代
地球に帰った30才の青年の魂は元いた時代に戻ります。彼はカルディアでの記憶を消され、10歳の少年として過ごすことになります。
それから20年が過ぎ、身体が30歳になった彼は再びカルディアへ召喚されます。ところが転生した先は中世から400年も進んだメル422年でした。
その時代はlanjという名の現代社会でした。彼はlanj時代で再度20年間を過ごすことになります。
しかし何故20年間なのでしょう。それはカルディアがメル442年で終わるからです。なお、彼はタイムリミットが20年しかないことを知りません。
●時詠みの少女
一方、世界が終わるという事実を予め知っている者も存在します。それは時詠みの少女といいます。
彼女はあらゆる出来事が記録された装置を使って世界を観測し、世界終焉の原因を見つけて歴史を変えようとします。
そしてこの時詠みの少女が本作の視点人物となります。彼女もまた20年かけてカルディアの歴史に携わります。
●交錯する二つの時代
地球からやってきた少年はordin時代で20年、lanj時代で20年を過ごします。計40年間をカルディアで過ごすことになります。
この二つの時代は400年間という時間的な隔たりがあるにも関わらず、互いに呼応しあっています。
つまりordin時代の出来事がlanj時代の出来事に影響を与えるということです。それゆえアルディアはordinとlanjの二部で構成されるのです。
●時間軸の図説
●世界一難しい小説
アルカは自然言語と見紛うような人工言語として設計されているため、エスペラントなどに比べて習得が難しいです。
また、カルディアはゼロから創られた世界で、独自の文化と風土を持ちます。
加えて、本文はordin時代とlanj時代が混在した状態で進んでいきます。
言語と世界に加えて複雑な時間軸を理解する必要があるため、アルディアは世界一難しい小説になっています。
|