『アルカの書』〈かみさまの懺悔〉

かみさまの懺悔  ――こんな夢を見た。  俺はどこか建物の屋上にいた。辺りは暗く、夜だと分かる。少し離れた所に一人の青年がいた。それがどうも俺によく似ている。……というか、俺の成長した姿のようにみえる。ということはあれは …

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『アルカの書』〈はじまりとおわりに〉〈1991年7月19日〉

はじまりとおわりに  リディアが最初にセレンにかけたコトバは”seren sou, soonoyun”。  リディアが最後にセレンにかけたコトバは――。 1991年7月19日  1991年7月19 …

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『アルカの書』〈序文〉

『アルカの書』 2016年5月21日(土) seren arbazard 序文  これは作中で登場人物が人工言語を作る小説です。  私は作中で登場人物が人工言語を学ぶ小説を書いたことがあります。それは『紫苑の書』と言い、 …

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ランジュ – 2014年3月8日 3/n

「あのね、お兄ちゃん、率直に言っていい?」 「なんだ?」 「お兄ちゃんてさ、いつも極端なのよ。もっと現実的な革命案にしないとゆくゆく自分でもこんなはずじゃなかったって思うようになるよ」 「じゃあどうしろと?」 「レナスル …

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ランジュ – 2014年3月8日 2/n

「うーん……」メルは眉をひそめる。「ユマナのルシアやユルトってさ、悪人は全て殺してしまえと思うような人間なのかな? 「どうだろう。そういう子ではないんじゃないかな。ただ悪を許せないというだけで」 「なら更正の機会を与えて …

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